トラブル (ホワイトスネイクのアルバム)

ホワイトスネイクの記念すべきファーストフルアルバム『トラブル』は、1978年にリリースされました。このアルバムは、バンドにとって初のフルレングス作品であり、それまでの活動を大きく飛躍させるターニングポイントとなりました。前作EP『Snakebite』に続き発表された本作は、元ディープ・パープルのキーボーディスト、ジョン・ロードが加入後初のアルバムとしても注目を集めました。

アルバムには、多彩な楽曲が収録されており、その中でも特に注目すべきは、ビートルズのカバーである「デイ・トリッパー」でしょう。ホワイトスネイクならではのパワフルなアレンジが施されており、原曲とはまた違った魅力を放っています。また、「フリー・フライト」では、バーニー・マースデンがリードボーカルを務め、彼の歌声が楽曲に新たな彩りを加えています。

2006年にリマスターされたCD版には、ボーナストラックとして、EP『Snakebite』に収録されていた4曲が追加収録されました。これにより、初期のホワイトスネイクの魅力をより深く味わうことができるようになりました。これらのボーナストラックは、アルバム本編とは異なる魅力を持ち、ファンにとっては見逃せない内容となっています。

収録曲

1. テイク・ミー・ウィズ・ユー - Take Me with You
2. ラヴ・トゥ・キープ・ユー・ウォーム - Love to Keep You Warm
3. ライ・ダウン - Lie Down (A Modern Love Song)
4. デイ・トリッパー - Day Tripper
5. ナイトホーク - Nighthawk (Vampire Blues)
6. ザ・タイム・イズ・ライト・フォー・ラヴ - The Time Is Right for Love
7. トラブル - Trouble
8. ベルジャン・トムズ・ハット・トリック - Belgian Tom's Hat Trick
9. フリー・フライト - Free Flight
10. ドント・メス・ウィズ・ミー - Don't Mess With Me

2006年リマスター盤ボーナス・トラック

11. カム・オン - Come On
12. ブラディー・マリー - Bloody Mary
13. スティール・アウェイ - Steal Away
14. ハート・オブ・ザ・シティ - Ain't No Love in the Heart of the City

参加ミュージシャン

デイヴィッド・カヴァデール - ボーカル
ミッキー・ムーディ - ギター
バーニー・マースデン - ギター、ボーカル
ジョン・ロード - キーボード
ニール・マーレイ - ベース
デイヴ・ドウル - ドラムス
* ピート・ソリー - キーボード (on 11. 12. 13. 14.)

このアルバムは、ホワイトスネイクのその後のキャリアを築く上で重要な作品であるだけでなく、1970年代後半のロックシーンを代表する一枚としても評価されています。デビューアルバムながらも、メンバーの卓越した演奏技術と、デイヴィッド・カヴァデールのパワフルなボーカルが存分に発揮されています。特に、ジョン・ロードの加入により、バンドのサウンドに深みが増し、より幅広い音楽性を獲得しました。

リマスター版のリリースにより、現代のオーディオ環境でも、その迫力あるサウンドを楽しむことができるようになりました。ホワイトスネイクのファンはもちろんのこと、70年代ロックを愛するすべての人にとって必聴の一枚と言えるでしょう。このアルバムを聴くことで、ホワイトスネイクがなぜ今日まで多くのファンを魅了し続けているのか、その理由を深く理解することができるでしょう。

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