トラヴィス郡 (テキサス州)

トラヴィス郡 (Travis County)

テキサス州中部に位置するトラヴィス郡は、アメリカ合衆国テキサス州の主要な行政区分の一つです。同州の州都であるオースティン市が郡庁所在地であり、オースティン大都市圏の中核を形成しています。2020年に行われた国勢調査によると、郡の人口は1,290,188人でした。郡の名称は、テキサス共和国の軍人としてアラモの戦いで指揮官を務めたウィリアム・トラヴィスに由来しています。

地理

トラヴィス郡はテキサス州の中部に位置し、南西に約120キロメートル（75マイル）にはサンアントニオ、東に約240キロメートル（150マイル）にはヒューストンといった主要都市があります。郡内を流れるコロラド川は、トラヴィス湖、オースティン湖、レディ・バード湖といった複数の湖を形成しており、郡の水域を構成しています。アメリカ合衆国統計局のデータによれば、総面積は約2,647平方キロメートル（1,022平方マイル）で、このうち陸地は約2,562平方キロメートル（989平方マイル）、水域は約85平方キロメートル（33平方マイル）です。総面積における水域の割合は約3.21%となっています。

交通

郡内には、以下のような主要な幹線道路が通っています。

州間高速道路35号線
国道183号線
国道290号線
州道71号線
州高速道路130号線

隣接する郡

トラヴィス郡は以下の郡と境を接しています。

ウィリアムソン郡（北）
バストロップ郡（東）
コールドウェル郡（南）
ヘイズ郡（南西）
ブランコ郡（西）
バーネット郡（北西）

人口構成

2000年の国勢調査時のデータに基づくと、トラヴィス郡の人口は812,280人でした。人口密度は1平方キロメートルあたり約317人です。人種構成は多様で、白人が68.21%を占める一方、アフリカン・アメリカンが9.26%、アジア系が4.47%などとなっており、人口の28.20%はヒスパニックまたはラテン系の背景を持っています。使用言語については、自宅で英語を話す人が多数（71.42%）ですが、スペイン語話者も多く（22.35%）、その他の言語も使われています。

世帯構造では、夫婦で生活する世帯が42.60%、18歳未満の子供がいる世帯が29.30%でした。家族以外の同居者や単身世帯も多く、特に独身居住者は全体の30.10%を占めています。1世帯あたりの平均人数は2.47人、家族あたりの平均は3.15人でした。

年齢中央値は30歳で、25歳から44歳までの層が全体の36.50%と最も多い割合を占め、若い世代（18歳未満および18-24歳）も合計で約38%を占めています。65歳以上の人口は6.70%でした。

経済面では、2000年時点で世帯収入の中央値は46,761米ドル、家族収入の中央値は58,555米ドルでした。一人当たりの収入は25,883米ドルです。人口の12.50%が貧困線以下で生活しており、特に18歳未満の子供や高齢者の一部に貧困が見られました。

主なコミュニティ

トラヴィス郡内には、以下の市、国勢調査指定地域（CDP）、非行政コミュニティーが存在します。

市
オースティン（郡庁所在地）
フルーガービル
レイクウェイ
マナー
ビー・ケイヴ
ラーゴ・ヴィスタ
ウェスト・レイク・ヒルズ
ジョーンズタウン
ブライアークリフ
クリードムーア
ポイント・ヴェンチャー
ローリングウッド
サン・リアーナ
サンセット・ヴァレー
ザ・ヒルズ
ヴォレンテ
ウェバーヴィル
ラウンドロック（一部）
シーダーパーク（一部）
リーアンダー（一部）

国勢調査指定地域 (CDP)
アンダーソン・ミル
バートン・クリーク
ガーフィールド
ハドソン・ベンド
ジョリーヴィル
ロスト・クリーク
オニオン・クリーク
シェイディ・ホロウ
ウェルズ・ブランチ
ウィンダミア

非行政コミュニティー
ブラフ・スプリングス
セル
デル・ヴァル
エルロイ
キンブロ
ランド
マンチェカ
マーシャル・フォード
マクニール
ニュー・スウェーデン
パイロット・ノブ

著名な出身者・居住者

セドリック・ベンソン（NFL選手）
ヴィンス・ヤング（NFL選手）
タイ・デトマー（元NFL選手、ハイズマン賞受賞者）
ランス・アームストロング（自転車ロードレース選手）

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