トリガー (SS-237)

トリガー (USS Trigger, SS-237)

トリガー（USS Trigger, SS-237）は、アメリカ海軍のガトー級潜水艦として1941年に就役しました。その名前は、モンガラカワハギ科の魚の俗称「トリガーフィッシュ」に由来しています。この艦は、戦後もタング級潜水艦の一隻として再建され、同じ名前で1948年に再び就役しています。

艦歴

起工から就役まで

1941年2月1日、カリフォルニア州ヴァレーホにあるメア・アイランド海軍造船所で起工されました。10月22日に進水し、艦長ジャック・H・ルイス少佐の指揮の下、正式に就役します。

哨戒行動の開始

最初の任務は1942年6月26日に始まる初回の哨戒であり、アリューシャン列島近海へ向かったものの、敵艦船との接触はありませんでした。次に、1942年9月から11月にかけての日本近海での哨戒では、いくつかの戦果を上げます。特に10月17日、豊後水道沖で「和蘭丸」を撃沈しました。これらの行動で、トリガーは連続して多くの敵船を発見し、魚雷攻撃を行いました。

さらなる戦果

1942年12月から1943年2月にかけての哨戒では、再び日本近海に向かい、機雷の敷設および輸送船への攻撃を行い、多くの敵艦船を沈めることに成功しました。特に、北緯35度42分 東経140度48分では、機雷原に突入した輸送船を発見し、爆発を確認しました。

1943年の哨戒

1943年の最初の哨戒では、パラオ方面へ向かい、いくつかの大型船を攻撃しましたが、一部は敵の圧力で撤退せざるを得ませんでした。また、6回目の哨戒でも、日本近海での輸送船団に対して成功裏に攻撃を行うなど、トリガーはその戦果を重ねていきました。

最期の任務と沈没

1945年3月、12回目の哨戒任務に出たトリガーは、敵船撃沈及び搭乗員救助が主な目的でした。しかし、その途中で遭遇した護衛艦の攻撃により、トリガーは沈没しました。その沈没地点での大きな噴煙は、今日ではトリガーの消失を示す証拠とされています。また、トリガーの最後の任務中、誤爆による敵艦船の攻撃を受けることとなりました。

戦績と評価

トリガーは、戦中に18隻の艦船を沈め、総トン数は86,552トンに達しました。これはアメリカの潜水艦の中でも重要な戦果であり、彼女の勇敢な行動は多くの海兵たちにも讃えられました。

副長なども務めたエドワード・L・ビーチの著作『Submarine!』にもトリガーの活躍ぶりが描かれ、後年もその名は語り継がれることとなります。

フィクションの中のトリガー

フィクション作品の中にも登場し、実際の歴史とは異なる設定で復活を遂げるストーリーも存在します。これは、彼女の存在が海軍とその潜水艦の功績を象徴することを示しています。トリガーの歴史は、アメリカ海軍の戦術力と勇気を象徴する物語であり、永遠に記憶されることでしょう。

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