トリガーハート エグゼリカ
『トリガーハート エグゼリカ』(TriggerHeart EXELICA)は、株式会社童(わらし)が開発・販売した縦スクロール型
シューティングゲームです。
2006年5月末に
アーケードゲームとして登場し、
NAOMI基板が使用されました。その後、家庭用ゲーム機やモバイル端末にも移植され、幅広いユーザーに親しまれました。
キャラクター人気も高く、ドラマCDや設定資料集付き攻略本、フィギュアなど、多角的な展開が行われました。
ゲーム内容
プレイヤーは、未来的な兵器で武装した少女の姿をした
自機を操作し、敵機を撃破しながらゲームを進めます。操作は8方向レバーと3つのボタンを使用します。Aボタンで自動連射の「ショット」、Bボタンで敵機を捕縛して攻防に利用する「アンカーシュート」、Cボタンで画面全体の敵を攻撃する「ボム」を使用します。
本作最大の特徴は「アンカーシュート」システムです。敵の位置を考慮しながらアンカーを使いこなし、「得点アイテム」を効率良く稼ぐには、
パズル的な思考も求められます。
主な特徴
アンカーシュート
アンカーで絡め取った敵を引き寄せ、敵弾を防ぐ盾として利用したり、勢いをつけて別の敵に投げつけて攻撃したりできる独自のシステムです。得点アイテムを稼ぐ手段としても重要な役割を果たします。敵を捕獲して攻撃に転用するアイデアは、過去の作品にも類似の例が見られます。
敵のキャプチャーと耐久力
Bボタンを押すと発射される「アンカー」が敵に命中すると、敵機を侵食し始めます。侵食度が100%になると、敵を捕獲して振り回せるようになります。これが「キャプチャー」です。
キャプチャーした敵は、敵弾や敵本体に接触させることで、弾を消したり、敵にダメージを与えられます。また、敵弾を防ぐと「得点アイテム」に変化します。キャプチャーした敵には耐久力が設定されており、耐久力が尽きるまで利用可能です。ただし、キャプチャー中は
自機からショットを撃つことができません。耐久力は敵のサイズによって異なり、大きな敵ほど耐久力が高く、キャプチャーに時間がかかります。
敵の爆破と投擲攻撃
キャプチャー中、Bボタンを押し続けると敵との距離を保ちつつ移動できます。回転していない状態でBボタンを離すと、敵をその場で爆破し、爆風で周囲の敵にダメージを与え、敵弾を消すことが可能です。
Bボタンを押しながらAボタンを押すと、敵を引き寄せることができます。その状態でレバーを回転させると、
自機の周囲をぐるぐると回転させるように敵機を振り回せます。この状態で敵に当てることで大きなダメージを与えられます。回転中にAボタンを押しながらBボタンを離すと、
ハンマー投げのように敵を放り投げられます。投げられた敵は強力な貫通弾となり、周囲の敵弾を「得点アイテム」に変えつつ敵を破壊します。投擲攻撃は狙いが難しく上級者向けの操作ですが、
ボスキャラクターにも一撃必殺のダメージを与えることができます。
移植版では、オプション設定でキャプチャー後に自動で回転するように設定することも可能です。
ロックオンショット(対地上、ボス)
地上敵やステージボスなどはキャプチャーできませんが、代わりにBボタンでロックオンが可能です。ロックオン状態でAボタンを押すと、
自機が移動してもロックオンした敵に集中的にショットを放ちます。
得点アイテム
敵を倒したり、アンカーシュートを利用した方法で出現します。Aボタンを離すことで、画面上のすべての得点アイテムを
自機に引き寄せて取得できます。得点アイテムには5段階のランクがあり、大きいほど高ランクです。出現後すぐに取得せずに画面上に放置することでランクが上がりますが、スクロールと共に後方へ流れて画面外へ消えてしまうため、取得タイミングが重要です。
得点アイテムの取得状況に応じて、ゲームの難易度やストーリー展開が変化します。
V.B.A.S.
「V.B.A.S. / Variable stage Boss Attack System」は、プレイヤーの腕前に応じて
ボスキャラクターの難易度が変わるシステムです。得点アイテムの取得数によって、
ボスキャラクターの形態が変化します。
ストーリー
地球から遠く離れた星系で、超惑星規模防衛組織チルダは、ヴァーミスと呼ばれる敵と戦っていました。チルダは、ヴァーミスに対抗するため少女型兵器「トリガーハート」を投入していました。トリガーハートであるエグゼリカとクルエルティアは、戦闘中に敵軍の退避に巻き込まれ、地球へと転送されてしまいます。地球での暮らしに溶け込みながら修復を行っていたエグゼリカとクルエルティアでしたが、ヴァーミスの残存兵力が地球を襲撃し、第二の故郷となった地球を守るために再びヴァーミスと戦うことになります。
登場キャラクター
エグゼリカ
クルエルティア
フェインティア(オリジナル)
フェインティア・イミテイト
移植版
ドリームキャスト、
Xbox 360、
PlayStation 2、Nintendo Switch、PC(Steam)など、様々なプラットフォームに移植されています。
反響
キャラクター人気が高く、関連グッズや雑誌記事が多数展開されました。
ドリームキャスト版は、本体生産終了後にも関わらず予約販売限定版が完売するなど、大きな反響を呼びました。