トリニダ (ボリビア)

ボリビアの熱帯都市トリニダ：自然と歴史、そして日系人の足跡

トリニダは、南米ボリビアの北東部、ベニ県の県都として知られる都市です。正式名称は「La Santísima Trinidad（最も神聖な三位一体）」で、その名の通り、宗教的な背景を持つ歴史ある街です。アマゾン川の支流であるマモレ川の岸辺に位置し、豊かな自然に囲まれたこの街は、約8万人の人々が暮らす活気ある場所です。

歴史

トリニダは、1686年にシプリアーノ神父によって建設されました。当初は現在の中心部から14kmほど離れた場所にありましたが、1769年の大洪水により現在の場所に移転しました。近年でも2007年と2008年に洪水に見舞われるなど、水害との闘いの歴史も持っています。

気候と自然

トリニダは高温多湿な気候で、年間平均気温は26度、年間降水量は約1,900mmに達します。この気候が、熱帯性の豊かな植物相を育み、パパイアなどの果物が豊富に実ります。10月から3月頃までの夏は雨期となり、激しい驟雨に見舞われることもあります。冬（5月～8月頃）でも気温が20度を下回ることは稀で、一年を通して温暖な気候です。

交通

市内交通の中心はバイクです。バイクタクシーが一般的で、手軽に街を移動できます。また、野犬が多いことから、追加料金を払うことで犬を追い払うための棒を貸し出してもらえるという、ユニークなサービスもあります。空の便としては、町の北西にテニエンテ・ホルヘ・ヘンリッチ・アラウス空港があります。

観光

トリニダの観光の目玉は、マモレ川でのジャングルクルーズです。ワニやカワイルカなどの野生動物を観察することができ、アマゾンの大自然を身近に感じられます。

社会：日系人のコミュニティ

トリニダには、1910年頃から日本人移住者が暮らしていました。当時、アマゾン川上流地域は天然ゴムの生産で活況を呈しており、トリニダに渡った日本人も、ゴム産業や関連産業に従事するためにペルーなどからやってきたと考えられています。現在も日系人が多く暮らしており、トリニダ日系人会が組織されていますが、日本語を話したり日本の風習を守って生活している人はごくわずかです。日系人会の活動も活発とは言えません。

トリニダは、ボリビアの熱帯地域に位置する、自然と歴史が豊かな都市です。ジャングルクルーズでアマゾンの自然を満喫したり、日系人の足跡を辿ったりと、様々な魅力に出会えるでしょう。

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