トリニダード・トバゴの国章

トリニダード・トバゴの国章：歴史と象徴

トリニダード・トバゴの国章は、1962年の独立時に国民を象徴するべくデザインされました。著名な芸術家カーライスル・チャンとデザイナーのジョージ・バイリーを含む委員会によって作成され、国のアイデンティティを表現する重要な要素となっています。

デザインの詳細

国章の中央に位置するシールドは、トリニダード・トバゴの国旗の色（黒、赤、白）を基調とし、国旗と同様の意味合いを持ちます。シールドに描かれた金色の船は、クリストファー・コロンブスが「新世界」への航海で使用したサンタ・マリア号、ニーニャ号、ピンタ号の3隻の帆船を象徴しています。

シールドの上部には2羽のハチドリが配置されています。トリニダード島には16種類以上のハチドリが生息しており、「ハチドリの地」とも呼ばれることに由来します。シールドの両脇には、トリニダード・トバゴの国鳥であるスカーレット・アイビス（左）とコクリコ（右）が描かれています。これらの鳥の下には、国の標語である「我ら共に熱望し、我ら共に成し遂げる」が記されています。

2024年の改訂計画

2024年8月、トリニダード・トバゴのキース・ローリー首相は、国章のデザインを大幅に変更する計画を発表しました。変更の理由として、「植民地時代の象徴」である帆船を、同国発祥の楽器であるスティールパンに置き換えることが挙げられました。当初、改訂案は9月下旬に発表される予定でしたが、法案の準備の遅れにより、2025年末までの改訂を目指すこととなりました。

2025年1月13日には、改訂法案が下院を通過し、新しい国章のデザイン案が公開されました。この変更は、トリニダード・トバゴの国民的アイデンティティをより強く反映させることを目的としています。

まとめ

トリニダード・トバゴの国章は、国の歴史、文化、自然を象徴する要素が組み合わさったデザインです。2024年の改訂は、国章が国の変化と進化を反映し続けることを示しています。新しい国章がどのような形で国民のアイデンティティを表現していくのか、今後の動向が注目されます。

関連項目

国章の一覧
トリニダード・トバゴの国旗

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