トレパン (潜水艦)

USSトレパン(SS/AGSS-412)とは

USSトレパン(SS/AGSS-412)は、アメリカ海軍のバラオ級潜水艦の一隻であり、第二次世界大戦中に太平洋戦線で活躍しました。艦名はインドネシア語で「ナマコ」を意味します。

艦歴

当初はセニョリータ(USS Senorita, SS-412)と命名される予定でしたが、1942年9月24日にトレパンと改名されました。1943年6月25日にメア・アイランド海軍造船所で起工し、1944年3月23日に進水、同年5月22日にロイ・ミルトン・ダヴェンポート中佐の指揮下で就役しました。

第1の哨戒 (1944年9月 - 10月)

1944年9月13日、最初の哨戒で日本近海へ向かいました。10月1日には貨物船・拓南丸を撃沈。10月11日には第105号輸送艦を撃沈しました。10月12日には空母・雲龍を護衛していた駆逐艦・冬月に魚雷を命中させ損傷を与えました。10月23日にマジュロに帰投し整備を受けました。

第2の哨戒 (1944年11月 - 12月)

11月16日、2回目の哨戒でルソン海峡方面へ向かいました。12月6日にはタマ34船団を発見し、仁洋丸、福洋丸、第三十一播州丸を撃沈。共同で乾城丸を撃沈しました。12月25日に真珠湾に帰投し、艦長が交代しました。

第3の哨戒 (1945年1月 - 3月)

1945年1月、3回目の哨戒で小笠原諸島方面へ向かいました。硫黄島の戦いを支援するため、監視艇排除任務や救助配備任務に従事しました。2月24日には卯月丸を撃沈しました。3月25日にグアム島アプラ港に帰投しました。

第4の哨戒 (1945年4月 - 5月)

4月20日、4回目の哨戒で東シナ海および黄海方面へ向かいました。4月28日には第146号輸送艦を撃沈。4月30日には美保丸を撃沈しました。5月2日にはジャンクを砲撃で破壊し、生存者を解放。5月4日には第20号掃海艇を撃沈しました。5月22日にアプラ港に帰投しました。

第5の哨戒 (1945年6月 - 7月)

6月15日、5回目の哨戒で日本近海へ向かいました。救助配備任務では、撃墜されたP-51のパイロット2名を救助。B-29のクルー8名を救助しました。7月7日には第二高運丸を撃沈。7月14日にはラガーを砲撃で撃沈しました。7月31日に真珠湾に帰投しました。

戦後

修理後、1945年9月3日にサンディエゴに到着。1946年6月27日に退役し予備役艦隊入りしました。1962年6月11日にAGSS-412（補助潜水艦）へ艦種変更され、1967年6月30日に除籍。1969年9月16日に行われた演習で標的艦として海没処分されました。

USSトレパンは、第二次世界大戦の戦功で5個の従軍星章および海軍殊勲部隊章を受章しました。

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