ドゥイーノ＝アウリジーナ

ドゥイーノ＝アウリジーナの概要

ドゥイーノ＝アウリジーナ（イタリア語: Duino-Aurisina、スロベニア語: Devin-Nabrežina）は、イタリア共和国フリウリ＝ヴェネツィア・ジュリア州トリエステ県に位置する基礎自治体（コムーネ）です。人口は約8,300人で、アドリア海に面した美しい景観と、歴史的な背景を持つ町として知られています。

名称

この町は、イタリア語とスロベニア語以外では、以下のような名前で呼ばれることがあります。

ヴェネト語トリエステ方言: Duìn-Aurisina
ドイツ語: Thübein-Nabreschin

地理

ドゥイーノ＝アウリジーナは、トリエステ県の北西部に位置し、モンファルコーネから東南へ約13km、トリエステから西北へ約14km、セジャーナから西北西へ16km、ゴリツィアから東南東へ約21kmの距離にあります。西はアドリア海に面し、東はスロベニアとの国境に接しており、南北に細長い形状をしています。北西にはゴリツィア県が隣接しています。

隣接するコムーネ

隣接するコムーネ、およびスロベニアの基礎自治体は以下の通りです。

コメン (Comeno) (SLO) - 北東
セジャーナ (Sesana) (SLO) - 北東
ズゴニーコ - 東
トリエステ - 南東
ドベルド・デル・ラーゴ (GO) - 北西
モンファルコーネ (GO) - 北西

地勢

町の北端にはティマーヴォ川が流れ、約40kmにわたりカルスト台地の地下を流れ、サン・ジョヴァンニ・ディ・ドゥイーノで湧き出しています。町域の大部分はカルソ台地上にあり、海側は100mほどの崖となっています。最高地点は Colle di Ternova の343mです。

気候

気候分類では、zona E, 2411 GGに分類されています。また、地震リスク階級では、zona 3 (sismicità bassa) に分類されています。

主要な集落

コムーネの名前は、北西部のドゥイーノ（イタリア語: Duino / スロベニア語: Devin）と、南東部のアウリジーナ（Aurisina / Nabrežina）という二つの主要な集落名から名付けられました。コムーネの行政機関はアウリジーナに置かれています。ドゥイーノはアドリア海に面した保養地として知られています。

その他の主要な集落として、システィアーナ（Sistiana / Sesljan）とサン・ジョヴァンニ・ディ・ドゥイーノ（San Giovanni di Duino / Štivan）があります。

歴史

この地には古代から人が住んでおり、ヴェネト人やイストリア人の遺跡が残っています。ローマ時代にはアクイレイアの勢力下に入り、石材の産地として重要な役割を果たしました。中世には、アクイレイア総大司教領やゴリツィア伯領を経て、1366年にハプスブルク家がドゥイーノの領主となりました。

社会

民族

1971年の調査によると、住民の37.5％はスロベニア系で、アウリジーナとその周辺に多く住んでいます。一方、60％はイタリア系で、ドゥイーノやシスティアーナとその周辺に住んでいます。

人口

（人口推移データは省略）

居住地区別人口

国立統計研究所（ISTAT）によると、2001年時点での居住地区別の人口は以下の通りです。

（表データは省略）

行政

分離集落

コムーネは以下の分離集落と集落から構成されています。

（分離集落のリストは省略）

文化・観光

観光地

ドゥイーノは保養地としても知られ、詩人リルケや物理学者ボルツマンが訪れた地としても知られています。リルケの代表作「ドゥイーノの悲歌」は、この地での滞在からインスピレーションを得て作られました。また、ボルツマンは学界からの批判に苦しみ、静養中にこの地で命を絶っています。

ドゥイーノ城の東南側海岸一帯は、1995年に自然保護区に指定されています。

ドゥイーノ城

ドゥイーノ城は、海に突き出した絶壁の上に建つ城です。13世紀初頭に存在が確認され、この一帯を治めた領主の居城でした。1366年にハプスブルク家の所有となり、1587年にヴァルサッシーナ家が城主となりました。19世紀後半には、トゥルン・ウント・タクシス家のボヘミア分家出身のマリー夫人が相続し、その息子アレッサンドロがカステル・ドゥイーノ公爵を創設しました。現在も公爵家が所有していますが、美術館や公園として一般公開されています。

リルケの小道

詩人リルケは、マリー・フォン・トゥルン・ウント・タクシス・ホーエンローエ公爵夫人の招きで、1910年から1914年にかけてドゥイーノ城に滞在しました。ドゥイーノ城とシスティアーナの入江を結ぶ自然保護区内の散策路は、リルケの小道として整備されています。

交通

ヴェネツィアやウディーネ、ウィーンなど、北方からトリエステへ向かう交通の要衝となっています。

道路

高速道路: A4
国道: SS14, SS55, SS202

鉄道

ウーディネ＝[[トリエステ線]]
ヴェネツィア＝トリエステ線
システィアーナ＝ヴィゾリアーノ駅
ビーヴィオ・ダウリジーナ駅
メリディオナーレ線

姉妹都市

ブイェ（クロアチア）
イリルスカ・ビストリツァ（スロベニア）

関連項目

アドリアティック・カレッジ：ドゥイーノにあるインターナショナル・スクール
テティスハドロス：ヴィラッジョ・デル・ペスカトーレで化石が発見された恐竜

外部リンク

コムーネ公式サイト (イタリア語)
県サイトによるコムーネの紹介 (イタリア語)
州観光局サイトによるコムーネの紹介 (イタリア語)
* 州観光局サイトによるコムーネの紹介 (英語)

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