ドゥゼ (装甲巡洋艦)

ドゥゼ (Desaix) - フランス海軍の装甲巡洋艦

ドゥゼはフランス海軍に属する装甲巡洋艦で、デュプレクス級の一翼を担っています。その名前は、フランス革命期の有名な将軍、ルイ・シャルル・アントワーヌ・ドゼーに由来しています。

艦歴の始まり

この艦は1897年12月28日にロワール造船所にて発注されましたが、兵装配置の変更があったために工事は遅延を余儀なくされました。1899年初頭にナントの造船所で起工し、1901年3月21日に進水しました。そして1904年4月5日、正式に就役します。建造にかかった費用は19,068,975フランに達しました。ドゥゼは、同型艦の「クレベール」と共に地中海艦隊の軽快戦隊に配属されました。1905年9月には「デュプレクス」の代わりに大西洋戦隊の旗艦となり、その後は地中海に戻って軽快戦隊の「クレベール」と交代するなど、動きのある艦歴を刻むことになります。しかし、1909年には予備役に転じました。

第一次世界大戦時の活躍

第一次世界大戦が始まると、1914年7月、緊張が高まるなかでドゥゼは予備役から復帰しました。デュプレクス級は第2軽快戦隊第3軽快隊として、イギリスと共にイギリス海峡の防備任務に従事しました。8月4日までに海峡の西端に配置され、ドイツ船舶の捕獲やイギリス遠征軍の輸送に伴う護衛任務を果たしました。

1915年の初頭、海峡防備が改善されると、ドゥゼは任務を変更し、地中海東部の第3戦隊に編入されました。この時の任務は、ポートサイドとアレクサンドレッタ間の哨戒でした。5月には地中海中央部の1re Armée Navaleの支援任務に投入され、イタリア沿岸でドイツ船の捜索に従事します。6月6日以降は、イタリアがその任務を引き継ぎ、ドゥゼは第2軽快隊に加わって南イタリアの海域を哨戒しました。また、シリアのラタキアからメルスィンにかけて封鎖任務にも従事し、9月12-13日にはオスマン帝国に追われたアルメニア人を救う活動を支援しました。

1916年、ドイツの仮装巡洋艦「メーヴェ」による脅威が増す中、連合国側は船舶護衛のために巡洋艦を大西洋に移動させる必要が生じました。そこでドゥゼは新編成の第6軽快隊に編入され、西アフリカのダカールを拠点に活動しました。1917年5月には、より重要な任務に従事する哨戒艇への人員移動が行われ、第6軽快隊は2隻編制となりました。

その後も、ドゥゼは南大西洋での船団護衛に従事し続けました。戦後の1919年、フランスに帰還した後、極東戦隊に配属されます。特段の事件も無く、1921年3月31日にフランスに戻り、その後は退役し、7月27日に除籍されました。そして1927年には廃船として売却されました。

参考文献

• - Jordan, John & Caresse, Philippe (2019). French Armoured Cruisers 1887–1932. Barnsley, UK: Seaforth Publishing.
• - Silverstone, Paul H. (1984). Directory of the World's Capital Ships. New York: Hippocrene Books.

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