ポートサイド

ポートサイド:スエズ運河の要衝、エジプトの港湾都市



ポートサイド(アラビア語: بورسعيد、英語: Port Said)は、エジプト北東部の地中海沿岸に位置する都市であり、ポートサイド県の県都です。人口は約78万人(2021年)で、首都カイロから北東へ約200km、スエズ運河の北端近くに位置しています。都市の名前は、スエズ運河建設を推進したサイード・パシャに由来します。

古くは英語の転訛から「ポートセッド」とも呼ばれ、漢字では「坡西土」と表記されていました。

歴史



ポートサイドは、スエズ運河建設中の1859年4月25日に建設が開始された新しい都市です。建設当初は砂漠地帯であり、物資や労働者は外部からの供給に頼っていました。1863年にザガジグから建設現場へ淡水を供給するスイートウォーター運河(現在のイスマイリア運河)が完成するまでは、飲料水もタンクで運ばれていました。1869年のスエズ運河完成時には、常住人口は1万人を超え、運河を通過する世界中の船が立ち寄る国際的な港町として発展しました。1904年にはカイロとの鉄道が開通し、エジプト綿花の主要な輸出港としての地位を確立しました。

経済



ポートサイドの主要な産業は、漁業、化学製品、加工食品、タバコ製品などです。綿花やなどの重要な輸出品の積み出し港であり、スエズ運河を通過する船舶への燃料供給地としての役割も担っています。また、エジプト国内の避暑地として、そして非課税地域としての側面も持ち合わせています。

都市景観



ポートサイドの古い建物には、各階に大きなバルコニーが設置されているのが特徴的です。運河の対岸にはポートフアードの街があり、両地区は多数のフェリーで結ばれています。

気候



ポートサイドは砂漠気候に属していますが、地中海性気候の影響も受けており、冬には降水量が増加します。夏の最高気温は約30℃程度です。

姉妹都市



ヴォルゴグラードロシア、1962年提携)
ビゼルト(チュニジア、1977年提携)

出身有名人



セシル・パーディ(チェス選手)
モハメド・ジダン(サッカー選手)
アムル・ディアブ(歌手)

関連項目



エジプト・サッカー暴動2012年2月1日にポートサイド・スタジアムで発生したサッカーの試合における暴動事件。74人の犠牲者が出ました。

外部リンク



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