ドゥドゥ (アッカド王)

ドゥドゥ（アッカド王）

ドゥドゥ（シュメール語: 𒁺𒁺, du-du）は、紀元前2189年から紀元前2169年頃に在位したとされるアッカド帝国の王です。シュメール王名表によれば、彼はアッカド帝国を21年間統治したと記録されています。

王位継承と治世

ドゥドゥは、先王シャル・カリ・シャッリの死後、約3年間続いたとされる権力闘争の時代を経て王位に就きました。当時の王名表には、権力を争ったとされる4人の人物の名も記されています。しかし、彼らに関する記録は乏しく、現存する少数の碑文から判断する限り、ドゥドゥの支配領域は首都アッカド周辺に限られていた可能性も指摘されています。実際に、王に関する碑文では、彼を単に「アッカドの王」と記述しているものも見られます。

軍事活動

ドゥドゥは、ギルスやウンマ、メルトといった南部アッカドの都市に対して軍事的な活動を展開したようです。特に、ギルスの近隣都市であるウンマに対しては、大規模な戦役を行ったと伝えられています。また、ある碑文には、彼がギルスを破壊したという記述も残されています。

エラムに対する戦役の可能性も指摘されていますが、これは彼の年号の解釈に基づく推測に過ぎず、確固たる証拠は存在しません。当時のアッカド王としては珍しく、特定の年号が定められていないため、ドゥドゥの統治期間は、王名表に記されているほど長くはなかったと考えられています。

ルーブル美術館には、ドゥドゥの時代に作られたとされるアラバスターの花瓶が所蔵されており、当時の状況を伝える貴重な資料となっています。

アッカド帝国の崩壊とその後

グティ人の侵入により、不安定化していたアッカド帝国は急速に崩壊へと向かいました。また、混乱期に王位を争った4人のうちの一人であるイルルは、グティ王朝の王であったという見解も存在します。この時期以降、アガデ（アッカド）はかつての重要な地位を失うことになります。

ドゥドゥの後を継いだシュ・トゥルルが、アッカド帝国最後の王となりました。

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