ドブラ

ドブラ（Dobra）

ドブラは、サントメ・プリンシペ民主共和国で使用されている通貨の単位です。通貨記号はDbで表され、補助通貨としてセンティモ（cêntimo、複数形はcêntimos）が存在し、1ドブラは100センティモに相当します。

歴史

ドブラは1977年に、それまで使用されていたサントメ・プリンシペ・エスクードと等価の価値で導入されました。その後、2009年にはポルトガルとの協定に基づき、ユーロにペッグした固定為替制が採用されました。この協定により、2010年1月1日からは1ユーロが24,500旧ドブラ（STD）に固定されました。

さらに、2018年1月1日には、通貨価値を調整するために1000分の1のデノミネーションが実施されました。このデノミネーションによって通貨の名称自体は変更されなかったものの、ISO 4217コードは旧ドブラ（STD）から新ドブラ（STN）へと変更されました。これにより、現在の為替レートは1ユーロが24.5新ドブラ（STN）となっています。

名称の由来

「ドブラ」という名称は、ポルトガル語の「ダブルーン（doubloon）」、すなわちダブロン金貨に由来しています。この名称は、かつてのポルトガルによる植民地支配の名残を示しています。

貨幣

硬貨

2018年のデノミネーションに伴い、新しい硬貨が発行されました。これらの新硬貨には、10、20、50センティモの補助通貨硬貨と、1、2ドブラの硬貨が含まれます。

紙幣

紙幣については、1996年から2013年にかけて、500、1,000、5,000、10,000、20,000、50,000、100,000ドブラの紙幣が発行されました。これらの旧紙幣のうち、100,000ドブラ紙幣を除くすべての紙幣には、奴隷反乱の指導者であったレイ・アマドア（Rei Amador）の横顔が描かれていました。

2018年のデノミネーション後には、新たな紙幣シリーズが発行されました。新紙幣には、5、10、20、50、100、200ドブラの紙幣が含まれています。特に5、10ドブラ紙幣は耐久性を高めるためにポリマー素材で作られています。これらの新紙幣の表面には、様々な蝶の種がデザインされており、裏面には地域の野生動物が描かれています。これにより、サントメ・プリンシペの豊かな自然を表現しています。

為替レート

現在のドブラはユーロに固定されており、1ユーロは24.5新ドブラ（STN）に相当します。この固定為替制は、サントメ・プリンシペの経済安定に貢献しています。

関連項目

サントメ・プリンシペ
サントメ・プリンシペ・エスクード
ユーロ
固定為替制

外部リンク

サントメ・プリンシペ中央銀行の公式サイト
ウィキペディアのドブラに関する記事

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