トムラ

トムラ・システムズ：持続可能な社会への貢献

トムラ・システムズ（Tomra Systems ASA）は、ノルウェーに本社を置く多国籍企業です。資源の回収・リサイクル、そして高度な選別技術を提供することで、世界中で持続可能な社会の実現に貢献しています。

設立と成長

1972年、プランケ兄弟によってノルウェーで設立されました。当初は飲料容器の回収機器の提供からスタートしましたが、革新的な技術と市場ニーズへの的確な対応により、短期間でヨーロッパ、そしてアメリカへと事業を拡大しました。特に、1977年のペットボトル回収機の開発は、同社の成長を大きく加速させる転機となりました。

その後、資源輸送会社NEROCの買収（1992年）や、数々の戦略的買収を通じて、事業領域を拡大。2000年代には売上を2倍以上に伸ばし、資源回収・リサイクル事業におけるグローバルリーダーとしての地位を確立しました。2010年には食品ソーティング技術に強みを持つアイルランドのOdenberg社を買収し、その技術力を自社に取り込みました。複数の企業買収に伴い、2015年にはグループ内の事業者をトムラのブランド名に統一し、企業イメージの強化を図りました。現在では、資源回収・リサイクル事業が売上の約7割を占めています。

幅広い事業展開

トムラ・システムズは、資源回収・リサイクル事業に加え、食品や鉱物などの選別事業も展開しています。高度なセンサー技術とAIを活用した選別システムは、食品業界における品質管理や、鉱物資源の効率的な利用に大きく貢献しています。これらの事業を通じて、資源の有効活用と環境負荷の軽減に貢献しています。

日本における展開

日本市場においても、トムラ・システムズは大きな存在感を示しています。2001年に東京オフィスを開設し、2008年には住友商事との合弁会社であるトムラ・ジャパン株式会社を設立しました。トムラ・ジャパンは、飲料容器や古紙のリサイクルソリューションを提供し、多くのスーパーマーケットやショッピングセンターで、その回収機を見かけることができます。

セブン‐イレブンやイオンなどの大手企業と連携し、日本各地でペットボトルや飲料缶、古紙のリサイクルステーションを設置。一般消費者にも利用しやすい環境を提供することで、リサイクルへの意識向上と循環型社会の実現に貢献しています。東京都中野区では、資源回収事業を受託しており、地域社会にも貢献しています。

その取り組みが評価され、2017年には経済産業大臣賞を受賞。資源循環への貢献は高く評価されています。

まとめ

トムラ・システムズは、資源回収・リサイクル、そして選別ソリューションを提供するグローバルリーダーです。革新的な技術と持続可能性への強いコミットメントにより、世界中の企業や消費者に貢献し、より良い未来を創造しています。今後も、技術革新と市場ニーズへの対応を通じて、持続可能な社会の実現に貢献していくことが期待されます。

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