ドラえもん 勉強べやのつりぼり

ドラえもん 勉強べやのつりぼりとは

『ドラえもん 勉強べやのつりぼり』は、1978年にシンエイ動画によって制作されたドラえもんのパイロット版アニメです。この作品は、日本テレビでの放送終了後に新たにドラえもんのアニメ化を目指して制作されました。初めて大山のぶ代がドラえもんの声を担当した重要な作品であり、後のテレビシリーズにも深く影響を与えています。パイロット版は、沖縄版とは異なり、セリフや演出が固定されていたため、キャラクターの配役がこの作品で決定され、その後も引き継がれました。

概要

制作の背景として、古い日本テレビ版への敬意を表しながらも新たな魅力を持つドラえもんを生み出すために選ばれたのが「勉強べやの釣り堀」です。物語の起承転結が明確であり、また伝えたいテーマがしっかりと盛り込まれています。このパイロット版は、主人公たちが冒険する様子から、ひみつ道具を使用した楽しいシーンが描かれ、ドラえもんのファンに強い印象を残しました。

パイロット版では、ドラえもんがのび太に『おざしきつり堀』というひみつ道具を使わせ、部屋の中で釣りを楽しむという斬新なストーリーが展開されます。この道具は、様々なサイズの水場を模倣し、実際に釣りの体験を可能にするもので、後の作品でも重要な要素となります。

あらすじ

物語は、ジャイアンとスネ夫が釣りを楽しむ池の話から始まります。のび太とドラえもんもこの冒険に加わりたくなるものの、のび太の母親に危険を理由に行くことを禁止されます。そこでドラえもんが考え出したのが、『おざしきつり堀』を利用してのび太の部屋で釣りをするアイデアです。実際に道具を使用して釣りをするシーンでは、アニメならではの楽しさや驚きが描かれ、子供たちの夢を掻き立てました。

ひみつ道具「おざしきつり堀」

この道具は、敷物のように広がる特性を持っています。周囲の水場を選ぶことで、室内でも泳ぎ回る魚を描写し、様々なサイズの水域を楽しむことができます。この発想は新鮮で、視聴者の想像力をかきたてるものでした。

登場人物

• - ドラえもん（声：大山のぶ代）: 未来からやって来た猫型ロボットで、のび太を助ける重要な役割を担っています。
• - のび太（声：小原乃梨子）: ドラえもんと共に冒険する少年で、明るい性格を持ちながらも少々ドジな面があります。
• - ジャイアン（声：たてかべ和也）: 元気いっぱいで少し強引な性格の少年。
• - スネ夫（声：肝付兼太）: お金持ちで少し気弱な性格の少年。
• - しずか（声：野村道子）: のび太の憧れの女の子で、物語においても重要な存在です。

制作の重要性

この作品は、その後のテレビシリーズの基盤となり、特にキャスティングやキャラクター設定に多大な影響を与えました。また、2004年には特典DVDとしてソフト化され、2009年発売のDVD『ドラえもん タイムマシンBOX 1979』にも収録されました。新たにスタートした2005年のシリーズでも、この『勉強べやのつりぼり』が初回放送として選ばれました。

『ドラえもん 勉強べやのつりぼり』は、今でも多くのファンに愛され続けている作品であり、ドラえもんの歴史を語る上で外せない重要なエピソードの一つです。

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