ドリフターズ (漫画)

ドリフターズ

『ドリフターズ』（DRIFTERS）は、平野耕太による日本の漫画作品で、少年画報社の『ヤングキングアワーズ』にて2009年より連載されています。2016年11月時点で、単行本1巻から5巻までの累計発行部数は350万部を突破しています。

本作は、古今東西の英雄たちが、中世ファンタジー風の異世界に召喚され、繰り広げるアクション系の歴史ファンタジー作品です。作者の前作である『HELLSING』と同様に、陰影を強調した重厚な絵柄や、独特の大仰な台詞回しが特徴となっています。

あらすじ

西暦1600年、関ヶ原の戦いの最中、島津豊久は謎の存在「紫」によって、エルフやオークなどが存在する異世界に召喚されます。そこで、同様に流れ着いた織田信長や那須与一と出会い、「漂流者（ドリフターズ）」と呼ばれることになります。豊久らは、成り行きと武士としての本能から、人間が支配するオルテ帝国に虐げられているエルフの村を解放し、味方に付け、「国奪り」を開始します。

一方、北方の地では、「EASY」が送り込む召喚者たち「廃棄物（エンズ）」が、黒王を頂点として、「人ならざる者」の軍勢を率い、人類を絶滅させるべく進軍を開始していました。安倍晴明率いる魔導結社「十月機関（オクト）」は、漂流者を集め、黒王軍に対抗しようとしますが、信長は「漂流者による国奪り」こそが唯一の方法であると説き、兵権の掌握と自軍の設立に向けて動き出します。

黒王の命を受けた廃棄物ジャンヌとジルドレの襲撃を退けた豊久たちは、ドワーフ族を解放し、自軍に組み入れます。オルテの大貴族であり、漂流者であったサンジェルミ伯は、自らが創り上げた帝国の先行きに見切りをつけ、国を豊久たちに明け渡すことを決意します。当初は無血クーデターを目論んでいたサンジェルミたちでしたが、同じく帝国の乗っ取りを企てていた廃棄物ラスプーチンと土方歳三を相手に、激しい市街戦となってしまいます。結果として、首都陥落・帝国指導部の解体という当初の目的は達成したものの、大きな傷跡も残されてしまいました。

グ＝ビンネン通商ギルド連合に身を寄せ、重用されながらも微妙な立場にある山口多聞や、亜人を率いて帝国方面軍に抵抗する菅野直とスキピオ、十月機関と行動しているワイルドバンチ強盗団など、各地に散る漂流者の動静も絡み合い、世界の命運は混乱の一途を辿る中、黒王率いる人類廃滅の軍団が南征を開始します。

漂流者たちがオルテの政権を奪取したことで、オルテが黒王軍の矢面に立つことになり、信長とサンジェルミは官僚から没収した財産を元に内憂外患の処理に奔走します。軍閥化した西方の第三軍・第四軍を相討ちに持ち込み、混乱を西方諸族にリークし、両軍を壊滅させて敗残兵の吸収と、西方占領地の返還と戦果を与えて西方との講和を目論みます。

続いて信長とサンジェルミは東方のグ＝ビンネン筆頭のシャイロック8世と交渉し、利害の一致から講和が成立。世界の危機と鉄砲・火薬を質に入れ、先行投資として食糧物資・資金を借り受ける盟約を結びます。

黒王軍の南伐が開始されると、難民による混乱を企図した黒王軍の思惑と漂流者を求める民衆によって民族移動に近しい難民が発生し、一時は暴動発生とも思われましたが豊久の演説によって彼らを黒王に立ち向かわせることに成功。ヴェルリナが籠城戦に不向きな地形なため、難民を兵士として統制し、決戦場と目される地、「関ヶ原」に地形が酷似しているマモン間原サルサデカダンにて待ち構えることになります。

サルサデカダンでの合戦は漂流者と廃棄物、人間と怪物の軍勢がぶつかりあう激戦となります。しかし信長の戦略を読みぬいた明智光秀の策略により、ラスプーチンに唆された公子らカルナデス部隊が造反。敗色濃厚となったことを悟った豊久は、戦力の大部分を保持したままの撤退を決断します。豊久は反対する信長を殴り倒して与一に託すと、彼らを逃がすためドワーフたちを引き連れ敵陣へ向けて突撃、再びの「捨てがまり」を行います。

(登場人物、用語、書誌情報、アニメーションPV、テレビアニメ、スタッフ、主題歌、各話リスト、放送局、BD、コラボレーション、脚注、注釈、出典、外部リンクは省略)

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