ドン・メンザ

ドン・メンザ：ジャズサックスの巨匠

ドン・メンザ（Don Menza、1938年4月22日 - ）は、アメリカ合衆国出身の卓越したジャズ・サクソフォーン奏者であり、編曲家、そして作曲家としても広く知られています。彼の音楽キャリアは多岐にわたり、ビッグバンドから小編成のグループまで、様々な形態でその才能を発揮してきました。

初期の音楽活動と著名バンドへの参加

アメリカ陸軍での兵役後、メンザは音楽家としての道を本格的に歩み始めます。まず、ソリスト兼編曲家としてメイナード・ファーガソンの楽団に加入し、1960年から1962年まで在籍しました。その後、短期間ではありますが、スタン・ケントンのバンドでも活動しました。1964年から1968年までの期間はドイツで過ごし、ヨーロッパの音楽シーンに触れる機会を得ました。

アメリカ帰国後の1968年、メンザはバディ・リッチのバンドに加入し、同年録音された「Channel One Suite」でのソロ演奏が大きな注目を集め、一躍その名を知られるようになりました。1970年には、人気テレビ番組「ザ・トゥナイト・ショー」のバンドメンバーを務め、さらに幅広い層にその音楽を届けました。その後、カリフォルニアに移住し、エルヴィン・ジョーンズやルイ・ベルソンといった著名なジャズミュージシャンとの共演を通じて、自身の音楽性をさらに深化させていきました。

バッファロー・ミュージック殿堂入り

2005年、ドン・メンザは長年の音楽活動が評価され、バッファロー・ミュージック殿堂入りを果たしました。これは、彼の音楽に対する貢献と、地元バッファローの音楽シーンへの影響を称えるものです。

家族

彼の息子であるニック・メンザ（1964年 - 2016年）は、ヘヴィメタルバンド、メガデスのドラマーとして世界的に知られています。

主要なディスコグラフィー

リーダー・アルバム

Morning Song (1966年、SABA)
『ファースト・フライト』 - First Flight (1977年、Catalyst)
『ホーン・オブ・プレンティ』 - Horn of Plenty (1979年、Discwasher) ※ドン・メンザ・セクステット名義
Burnin' (1981年、M&K) ※ドン・メンザ&ヒズ・エイティーズ・ビッグ・バンド名義
Hip Pocket (1982年、Palo Alto)
『バラッズ』 - Ballads (1987年、Fresh Sound) ※with Frank Strazzeri
Live at Claudios (1991年、Sackville) ※with Pete Magadini
Bilein (1988年、JHM) ※with Joe Haider
Dream Suite (2002年、Corsaro)
Jack Rabbitt (2004年、Cadence) ※with John Bacon、Bobby Jones
Menza Lines (2005年、Jazzed Media) ※ドン・メンザ・ビッグ・バンド名義
Voyage (2006年、Hanssler/SWR) ※with SWR Big Band
Very Live at Groovy (2008年、Artie Music)
Forget the Woman (2011年、Pro Jazz)
Sonny Daze - Live at Jazzland Vienna (2017年、Alessa) ※ドン・メンザ・カルテット名義
『ザ・ローズ』 - The Rose (2019年、Challenge) ※ドン・メンザ・カルテット名義

参加アルバム

ルイ・ベルソン: The Louis Bellson Explosion (1975年、パブロ・レコード)
ケニー・バレル: Heritage (1980年、AudioSource)
* メイナード・ファーガソン: Si！ Si！ MF (1962年、Roulette), Maynard'63 (1962年、Roulette), Message from Maynard (1962年、Roulette), Maynaed'64 (1963年、Roulette) ※1959年-1962年録音

ドン・メンザは、その卓越した演奏技術と作曲能力で、ジャズ音楽の発展に大きく貢献しました。彼の音楽は、これからも多くの人々に愛され続けることでしょう。

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