ナイト・ロアー

ナイト・ロアー (Knight Lore)

『ナイト・ロアー』は1984年にUltimate Play the Game（現在のレア）によって製作されたアクションパズルゲームです。このゲームはZX Spectrum、BBC Micro、Amstrad CPC、MSX、ファミリーコンピュータディスクシステムなどのプラットフォーム向けに順次リリースされました。

概要

『ナイト・ロアー』は、Ultimate Play the Gameが手がけた『Sabreman』シリーズの第三作目にあたります。前作までとは異なり、このゲームは自社で開発した「Filmation engine」を使用して制作されています。特徴的なのは、当時あまり一般的でなかった等角図法による描写で、多くの専門家から高い評価を受けました。本作は商業的に成功し、他の多くのゲームにも影響を与えるほどの人気を博しました。

日本においては1986年にジャレコからMSXとファミリーコンピュータディスクシステム版として発売され、それぞれ『ナイト・ロアー 伝説の狼男』と『ナイト・ロアー -魔城の狼男-』と名付けられました。

ゲーム内容

ゲームは、呪いを受けた兵士が魔法使いから呪いを解くために80日（PC版では40日）以内に特定のオブジェクトを収集するパズルゲームです。舞台となるナイト・ロアー城は、128部屋もの間取りがあり、各部屋にはトリッキーな仕掛けや罠、魔物が待ち受けています。プレイヤーは、狼の姿では光による攻撃を受けるため、厳しい環境を乗り越えなければなりません。

プレイヤーの目標は、魔法使いの老人の元へたどり着き、彼が要求する14のオブジェクトを見つけて魔法の壺へ納めることです。オブジェクトは城の中の様々な部屋に隠されており、一度に持ち運べるアイテムは3つまでに制限されています。これにより、どのアイテムを優先して運ぶかの戦略が求められます。

ストーリー

舞台は長い戦争を終えた後の世界で、故郷を目指す一人の兵士が道に迷い、ジャングルウルフ王国に迷い込みます。彼は伝説の狼男に呪いをかけられ、月光の下では狼男の姿に変わってしまいます。彼は魔法使いの老人が住むナイト・ロアー城に向かい、呪いを解くための道を切り開かなければなりません。

キャラクター

• - 兵士: 主人公で、呪いによって夜は狼男に変身し、日中は人間の姿に戻ります。変身の途中では数秒間身動きが取れず無防備になります。
• - 魔法使い: ナイト・ロアー城で唯一、呪いを解くことができる老人です。オブジェクトを貢ぐことが条件となります。敵ではありませんが、接触するとミスとして扱われます。
• - 魔法の壺: 老人の部屋の中心にあり、兵士が持参すべきオブジェクトを投影する重要なアイテムです。
• - 敵キャラクター: 騎士やゴーストなど、さまざまな敵が出現し、兵士の行動を妨げる要因となります。

評価

ゲームはその独創的な仕掛けと3D風のデザインで評価され、特にMSX版では高評価を受けました。しかし、ファミリーコンピュータ版では操作の難しさが指摘され、評価が低いこともありました。いずれにせよ、『ナイト・ロアー』はその独特なゲームプレイとストーリーで今でも多くのファンに愛され続けています。

まとめ

『ナイト・ロアー』は、ゲームデザインや仕掛けに革新が見られる名作アクションパズルゲームです。プレイヤーは兵士となり、呪いを解くための旅に出ます。多彩なキャラクターとトリッキーな仕掛けが待つ城の冒険に挑戦してみてはいかがでしょうか。

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