ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞 (2016年)

第88回ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞：2016年映画界を彩った才能と作品

2016年11月29日、第88回ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞の受賞者が発表されました。本賞は、アメリカ合衆国の映画批評団体であるナショナル・ボード・オブ・レビューが毎年選出する権威ある映画賞です。2016年の映画界を代表する作品と才能が、この賞によって称えられました。

輝きを放った受賞作品と受賞者たち

今年の作品賞に輝いたのは、ケネス・ロナーガン監督の『マンチェスター・バイ・ザ・シー』でした。繊細な人間ドラマで高い評価を獲得した本作は、数々の賞レースを席巻することになります。

監督賞は、『ムーンライト』で知られるバリー・ジェンキンズが受賞しました。革新的で感銘的な演出が高く評価されました。

主演男優賞は、『マンチェスター・バイ・ザ・シー』で魂を揺さぶる演技を見せたケイシー・アフレック、主演女優賞は、SFスリラー映画『メッセージ』で圧倒的な存在感を示したエイミー・アダムスが受賞しました。

助演男優賞は、西部劇『最後の追跡』で存在感を放ったジェフ・ブリッジス、助演女優賞は、『ムーンライト』で輝かしい演技を披露したナオミ・ハリスが受賞しました。

アンサンブル演技賞は、実話に基づいた感動の物語『ドリーム』が受賞。チームワークと演技力の高さが評価されました。

ブレイクスルー演技賞は、映画『The Fits』のロイヤルティ・ハイタワーと、『マンチェスター・バイ・ザ・シー』のルーカス・ヘッジズが受賞。今後の活躍が期待される若手俳優たちの受賞となりました。

新人監督賞は、『Krisha』のトレイ・エドワード・シュルツが受賞。脚本賞は、『マンチェスター・バイ・ザ・シー』のケネス・ロナーガンが受賞しました。脚色賞は、『沈黙-サイレンス-』のジェイ・コックスとマーティン・スコセッシが受賞しました。

話題を呼んだトップ10作品と注目作品

作品賞トップ10には、『メッセージ』『ハクソー・リッジ』『ヘイル、シーザー!』『最後の追跡』『ラ・ラ・ランド』『ムーンライト』『パトリオット・デイ』『沈黙-サイレンス-』『ハドソン川の奇跡』など、2016年を代表する話題作が名を連ねました。

インディペンデント映画トップ10にも、『20センチュリー・ウーマン』『はじまりへの旅』『Creative Control』『アイ・イン・ザ・スカイ　世界一安全な戦場』『The Fits』『グリーンルーム』『ドリスの恋愛妄想適齢期』『Krisha』『アメリカから来たモーリス』『シング・ストリート 未来へのうた』など、個性豊かな作品が選出されています。

アニメーション映画賞は、『KUBO/クボ 二本の弦の秘密|KUBO_クボ 二本の弦の秘密』（トラヴィス・ナイト監督）が受賞。外国語映画賞は、イラン映画『セールスマン』（アスガル・ファルハーディー監督）が受賞しました。外国語映画トップ5にも、世界各国から高い評価を得ている作品が選ばれました。

ドキュメンタリー映画賞は、『O.J.: Made in America』（エズラ・エデルマン監督）が受賞。ドキュメンタリー映画トップ5にも、様々な視点から社会問題や歴史的事実を描いた作品が選出されました。

創造性と表現の自由を称える特別な賞

スポットライト賞は、ピーター・バーグとマーク・ウォールバーグのクリエイティブなコラボレーションに対して贈られました。表現の自由賞は、『Cameraperson』が受賞しました。

第88回ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞は、2016年の映画界を彩った作品と才能を改めて認識させてくれる、記憶に残る授賞式となりました。

もう一度検索