ナッシュビル (軽巡洋艦)

ナッシュビル (USS Nashville, CL-43)

ナッシュビルは、アメリカ海軍の軽巡洋艦で、ブルックリン級に属します。この艦の名称は、テネシー州の州都ナッシュビルに由来しています。ナッシュビルは、歴史的に重要な役割を果たし、特にダグラス・マッカーサー大将の旗艦として、ホーランジアやモロタイ島、レイテ島の戦いに参加しました。また、第二次世界大戦終了後にはチリに売却され、カピタン・プラットという名で運用されました。

艦歴

ナッシュビルは1935年1月24日にニュージャージー州カムデンのニューヨーク造船所で起工されました。1937年10月2日に進水し、1938年6月6日に艦長ウィリアム・W・ウィルソン大佐の指揮の下、正式に就役しました。

大戦前の活動

ナッシュビルは、1938年7月にフィラデルフィアを出発し、カリブ海に向け調整訓練を行いました。8月には北ヨーロッパへの訪問を行い、金塊を運ぶ任務も遂行しました。1939年春には、パン・アメリカン防衛会議に代表団を乗せてリオデジャネイロに向かい、その後アナポリスに帰還しました。1941年までの期間、ナッシュビルは太平洋での任務に従事し、海兵隊をウェーク島に輸送しました。

第二次世界大戦における貢献

1941年8月から12月の間、ナッシュビルはバミューダを拠点に中立パトロールを行いました。真珠湾攻撃後は、アイスランド行きの輸送船団の護衛を担当し、1942年まで続きました。特にドーリットル空襲の際には、空母ホーネットを護衛し、日本本土空襲の準備を整えました。

5月14日には第8任務部隊の旗艦となり、アリューシャン列島への防衛任務に従事しました。戦闘の進行に伴い、ナッシュビルは日本軍の航空基地への艦砲射撃を行い、数多くの戦闘に参加しました。

1943年に入ると、ナッシュビルはガダルカナル島攻防戦に参戦し、敵の航空基地に対する艦砲射撃を実施しました。しかし、戦闘中に損傷を受け、修理のため本国に戻されました。その後、再び戦線に戻り、南太平洋での攻撃に参加しました。

レイテ島の戦い

1944年10月、ナッシュビルはレイテ島の戦いにおいてマッカーサー大将の旗艦として活躍しました。部隊は上陸作戦の支援を行い、重要な役割を果たしました。戦闘中、ナッシュビルは敵艦隊に対し積極的な攻撃を行いましたが、マッカーサーが直接戦闘に参加することは避けられました。

戦後の運命

1945年、ナッシュビルは中国・上海に入港し、そこで帰還兵を乗せて西海岸に戻る任務を遂行しました。その後、チリに売却され、カピタン・プラットという名で運用されることになります。ナッシュビルはその戦功から10個の従軍星章を受章しました。

ナッシュビルは、第二次世界大戦の激闘の中で数々の重要な任務を遂行し、アメリカ海軍の一翼を担った艦艇として歴史に名を刻みました。

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