ナツボダイジュ

ナツボダイジュ（夏菩提樹）とは

ナツボダイジュ（学名：Tilia platyphyllos）は、シナノキ科に属する落葉高木です。別名として、セイヨウボダイジュ、ヨウシュボダイジュとも呼ばれています。ヨーロッパ中央部および南部が原産地であり、その美しい樹形と香りの良い花から、世界中の温帯地域で街路樹や庭園樹として広く植えられています。

分布と生育環境

原産地であるヨーロッパに加え、世界の温帯地域で広く栽培されています。日当たりの良い場所を好みますが、非常に強健で耐寒性が高いため、北海道中部以南の地域であれば栽培が可能です。

形態と特徴

ナツボダイジュは、フユボダイジュと比較してやや樹高が高くなりやすい傾向があります。成熟した木は高さ35メートルに達することもあります。若木のうちは円錐形の樹形をしていますが、成長するにつれて卵型へと変化します。

葉は大きめの広卵型で、先端が短く尖っているのが特徴です。葉の表面はざらつきがあり、両面に細かい毛が生えています。6月から7月頃に開花する花は淡黄色で、芳香を放ちます。秋には葉が美しく紅葉します。

関連樹種

菩提樹: インドボダイジュを指す場合もあります。
ボダイジュ: 一般的にはシナノキ科の植物を指します。
セイヨウシナノキ: ナツボダイジュの別名です。
インドボダイジュ: 仏教における聖木として知られています。

ナツボダイジュはその美しい姿と育てやすさから、公園や庭園で広く親しまれています。また、香りの良い花は、蜂蜜やハーブティーとしても利用されています。

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