ニケニケ・ヴロバラヴ

ニケニケ・ヴロバラヴ（Nikenike Vurobaravu、1964年 - ）は、バヌアツの政治家、外交官です。バヌア・アク党に所属し、フィジーの高等弁務官を経て、2022年7月23日にバヌアツの大統領に就任しました。

経歴

サンマ州マロ島出身のヴロバラヴは、1977年に南太平洋大学を卒業後、オーストラリアで教育を受けました。1993年には、英国ウェストミンスター大学にて外交学修士号を取得。その後、太平洋諸島フォーラム、アジア開発銀行、アジア太平洋経済社会委員会など、国際的な舞台で要職を歴任しました。2008年から2010年までは、バヌアツ首相官邸にて政治顧問を務めました。

2014年には、バヌアツ初の駐フィジー高等弁務官に任命され、フィジーのエペリ・ナイラティカウ大統領に信任状を捧呈しました。2015年に一時帰国した後、2017年に再び駐フィジー高等弁務官に任命され、ジオジ・コンロテ大統領に信任状を捧呈しました。

2022年7月6日にタリス・オベド・モーゼス大統領が退任した後、7月23日の大統領選挙で、ヴロバラヴは58名の選挙人団から48票を獲得し、新大統領に選出されました。

大統領としての活動

2022年8月には、ボブ・ラフマン首相が議会での不信任決議案採決を前に、ヴロバラヴに議会解散を要請しましたが、ヴロバラヴはこれを拒否。その後、議会を解散しました。この議会解散の合憲性を巡り、最高裁判所にて審理が行われましたが、最終的に合憲と判断されました。解散総選挙後、穏健政党連合のイシュマエル・カルサカウが首相に就任しました。

その後もバヌアツの政情は安定せず、2024年11月には、シャーロット・サルウェイ首相が不信任決議採択の危機に瀕する中、ヴロバラヴは再び議会解散を行いました。2025年1月の総選挙では、バヌアツ指導者党が第1党となり、バヌア・アク党は第2党となりました。

ニケニケ・ヴロバラヴは、外交官、政治家としてバヌアツの国際関係や国内政治において重要な役割を果たしており、その行動は常に注目されています。

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