ニコライ・オガルコフ

ニコライ・ヴァシリエヴィチ・オガルコフ

ニコライ・ヴァシリエヴィチ・オガルコフ（1917年10月30日 - 1994年1月23日）は、ソビエト連邦の著名な軍人であり、ソ連邦元帥として知られる人物です。彼はソ連軍の参謀総長を務め、その影響力は広範に及びました。

経歴

オガルコフはロシアのトヴェリ近郊のモロコヴォ村で生まれました。1938年に赤軍に入隊し、アストラハン狙撃・機関銃学校を卒業後、1941年には工兵アカデミーを修了しました。この時期は第二次世界大戦の勃発にあたるため、彼の軍人としてのキャリアは急速に発展しました。

独ソ戦中、彼は1941年6月から西部およびカレリア戦線の連隊工兵科長を務め、1942年12月からは第32軍の工兵参謀長補に任命されました。1943年にはカレリア戦線の工兵参謀部作戦課長補を経て、1944年には第122狙撃師団の工兵部長を歴任しました。これらの役割を通じて、オガルコフは戦争のさまざまな戦略的局面において重要な貢献を果たしました。

1945年にはソ連共産党に入党し、1947年には工兵アカデミーで作戦・技術学部を卒業しました。その後、彼は1953年から極東軍管区の参謀部副局長、1955年から参謀次長を務め、1959年には参謀本部軍事アカデミーを卒業しました。この期間中、彼は自動車化狙撃師団の指揮を執り、さらなる軍事的経験を積みました。

1961年以降は白ロシア軍管区の副司令官、その後第一副司令官としてのポジションに就きました。そして1965年から1968年には沿ヴォルガ軍管区司令官、1974年3月からはソ連国防次官としての役割を果たしました。

ソ連邦元帥としての活動

1977年にソ連邦元帥に昇進し、彼はソ連軍の参謀総長および国防第一次官に就任しました。しかし、国防相ウスチノフとの関係が悪化し、1984年にはコンスタンティン・チェルネンコ書記長によって参謀総長の職を解任されました。この対立はオガルコフの軍事キャリアの中でも特に注目される出来事の一つです。

受賞歴と評判

オガルコフはその業績に対して多くの栄誉を受けており、レーニン勲章を2度、十月革命勲章、赤旗勲章、一等スヴォーロフ勲章、赤星勲章を2度、三等「ソ連軍における祖国への奉仕に対する」勲章を受賞しています。また、レーニン賞の受賞者でもあります。彼が1983年に大韓航空機撃墜事件に関する記者会見を行ったことは、日本や西側諸国で特に知られています。

まとめ

ニコライ・オガルコフのキャリアは、ソ連軍の発展において重要な役割を果たしました。彼の指導力と戦略的な思考は、その後の軍事戦略に大きな影響を与え、現在でも多くの軍事研究において言及されています。

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