ニック・パーク

ニック・パーク（Nicholas Wulstan Park, CBE）は、1958年12月6日生まれのイギリス人アニメーターであり、「ひつじのショーン」や「ウォレスとグルミット」シリーズの作者として広く知られています。

生い立ちと初期のキャリア

ニック・パークは幼少の頃からアニメーションに強い関心を持ち、13歳の時に自宅の屋根裏部屋でアニメ制作を始めました。1975年には制作した『Archie's Concrete Nightmare』がBBCで放映され、注目を集めました。シェフィールド工芸学校でコミュニケーション・アーツの学位を取得後、国立映画テレビ学校に進学し、「ウォレスとグルミット」シリーズの第一作『チーズ・ホリデー』の制作を開始しました。

アードマン・アニメーションズへの参加

制作中、アードマン・アニメーションズのピーター・ロードとデイビッド・スプロクストンに才能を見出され、彼らの招きでアードマンに参加。『チーズ・ホリデー』を完成させました。その後、1989年には「リップ・シンク」シリーズの『快適な生活』を監督し、1990年には『チーズ・ホリデー』と『快適な生活』がアカデミー賞短編アニメーション部門に同時ノミネートされ、『快適な生活』が受賞しました。

「ウォレスとグルミット」シリーズの成功

「ウォレスとグルミット」シリーズは、着実にファンを増やし、第二作『ペンギンに気をつけろ!』（1993年）、第三作『ウォレスとグルミット、危機一髪!』（1995年）は、両作品ともアカデミー短編アニメ賞を受賞する大成功を収めました。2000年には初の長編映画『チキンラン』、2005年には「ウォレスとグルミット」シリーズ初の長編『ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!』を制作し、同作はアニー賞とアカデミー長編アニメ映画賞を受賞しました。

ニック・パークの作風と影響

ニック・パークの作品は、粘土で制作されたキャラクターたちの豊かな表情や動き、そしてユーモア溢れるストーリーが特徴です。彼の作品は、子供から大人まで幅広い世代に愛され、アニメーションの世界に大きな影響を与えています。宮崎駿監督もニック・パークの作品を評価しており、互いに尊敬し合う関係です。

主な作品

長編映画
チキンラン（2000年）
ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!（2005年）
アーリーマン 〜ダグと仲間のキックオフ!〜（2018年）
短編映画
快適な生活（1989年）
チーズ・ホリデー（1989年）
ペンギンに気をつけろ!（1993年）
ウォレスとグルミット、危機一髪!（1995年）
ウォレスとグルミット ベーカリー街の悪夢（2008年）

ニック・パークは、その才能と努力によって、アニメーション史に名を刻む偉大なクリエイターの一人となりました。

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