ニューイングランド (競走馬)

ニューイングランド

ニューイングランドは、日本で活躍した競走馬およびその後種牡馬として知られる存在です。その馬名は、アメリカ合衆国の北東部に位置するニューイングランド地域に由来しています。競走馬としては特に大きな成績を残せなかったものの、その背景には優れた血統があったため、多くの繁殖牝馬を引き寄せる存在となりました。

競走成績

ニューイングランドは1999年12月4日に阪神競馬場で行われた新馬戦でデビューしました。このレースでは単勝1番人気に推された彼は見事に勝利を収めましたが、残念ながらその後に骨折し、長期休養を余儀なくされました。約1年3か月後の2001年3月18日、さまざまな挑戦を経て復帰を果たし、再び阪神競馬場での500万下平場戦に出走しました。ダートレースはこのときが初めてでしたが、再び1番人気に応え、他の馬に6馬身の差をつけ圧勝で復帰戦を飾りました。

その後、900万下で2戦を行い、いずれも2着に終わります。6月には函館競馬場に移動し、降級後の500万下特別や1000万下特別を連勝する成果を見せました。しかし、7月22日には函館記念に格上挑戦を行い、重賞勝ち馬が5頭出走する中、2番人気として出走しましたが、勝ち馬のロードプラチナムに1秒差の7着に敗れました。その後、最後の出走となり、2002年1月には日本中央競馬会（JRA）において競走馬登録が抹消されました。

種牡馬としての活動

ニューイングランドは2002年より、優駿スタリオンステーションで種牡馬としての活動を開始しました。父は、日本において13年連続でリーディングサイアーに輝いたサンデーサイレンスで、母はクラウンフォレストです。これらの魅力的な血統背景や、比較的安価な種付け料、またデビュー前の産駒が育成場で高評価を得たことにより、2003年から2006年には100頭以上の繁殖牝馬を集めました。しかし、繁殖牝馬の質が低く、産駒の大半が地方競馬に流れるなど、中央競馬での成績は思うように振るいませんでした。

さらに、自己の性病感染が影響し、2005年には自己最多の160頭（うち158頭はサラブレッド、2頭はアングロアラブ）に達した種付け頭数は、2007年には46頭、2008年には35頭に減少しました。2008年7月6日には、彼の産駒であるレオマイスターがラジオNIKKEI賞を制し、中央競馬での重賞初勝利を収めることになりました。

2012年からは青森県のワールドファームで活動が続けられましたが、残念ながら2015年2月5日に死去しました。

代表的な産駒

主な産駒として、2005年産のレオマイスター（2008年ラジオNIKKEI賞勝利）、クラマテング（様々な賞を受賞）、トーワヒヨシマル（2009年阪神スプリングジャンプ勝利）などがいます。また、2006年産のネコパンチ（2012年日経賞）や、テイエムハリアー（複数の重賞勝利）も挙げられます。

血統の背景

ニューイングランドの血統は非常に興味深いものであり、父母の情報からもその強さが伺えます。父サンデーサイレンスは、長年にわたり日本の競馬界で重要な役割を果たした大種牡馬で、母クラウンフォレストも同じく優秀な血統を持つ競走馬です。さらに、曾祖母イントリーギングからは、プライベートアカウントやアサティス、リズムなどの種牡馬が生まれています。

このように、ニューイングランドは競走馬としての成績には限界がありましたが、血統から生まれる影響や種牡馬としての活動を通じて、日本の競馬界に刻んだ足跡は少なくありません。

もう一度検索