ニューイングランド連合

ニューイングランド連合植民地について

ニューイングランド連合植民地、または単にニューイングランド連合は、1643年5月に結成された短命の軍事同盟です。この連合は、マサチューセッツ湾、プリマス、コネチカット州のセイブルック、さらにはニューヘイブンといったニューイングランドの植民地によって成立しました。主な目的は、ピューリタン教会の支援や、ネイティブ・アメリカンやオランダのニューネーデルラント植民地からの防御でした。この同盟は、モヒガン族とナラガンセット族の間に起こった戦争を契機に結ばれ、その後の植民地統一への道を示す最初の重要な出来事となりました。

連合の憲章には、逃亡した犯罪者や年季奉公人の返還義務が含まれ、植民地間の紛争解決の場でも機能しましたが、結局のところ、互いの目標を達成することはできませんでした。1654年には、第一次英蘭戦争においてマサチューセッツ州がニューネーデルラント遠征への参加を拒否したことが契機となり、連合は大きく弱体化しますが、1675年のフィリップ王戦争では再びその存在感を取り戻しました。最終的には、1680年代初頭に多くの植民地の憲章が取り消された後、連合は解散に至ります。

合意の詳細

ニューイングランド連合の設立を求める指導者たちは、植民地間の防衛統合が必要であると考えていました。彼らは、自分たちのピューリタン教の価値観を保持したいという願望を持ち、互いの連携を強化するための合意に至りました。この合意は、ニューイングランド植民地が生活様式や宗教を共有し、国家として統一的に行動することを求めていました。連合は、植民地間と外国との永続的な防衛及び通信手段となることを意図していたのです。

条約には、以下のような基本的な条項が含まれていました：

1. 軍事的保証: 各植民地は相互に軍事的支援を行うことを約束し、ピューリタンの生活様式の維持を図りました。
2. 領土の維持: 各植民地は、自身の領土を保持する義務があり、変更に際しては他の植民地の同意が必要でした。
3. 戦争時の義務: 戦争が発生した場合、加盟植民地は人員及び物資を提供しなければならず、16歳から60歳までの男性が兵役に就く資格を有しました。
4. 攻撃への対応: 連合のいずれかの植民地が攻撃を受けた際、迅速に軍事的支援を行う必要があり、資源の提供に関しては特定の規模が求められました。
5. 委員の設置: 各植民地から2名ずつの委員が選ばれ、年に一度会合を開くことになり、連合の福祉に寄与する法律や規範の起草を行う権限を持っていました。
6. 戦争行為の制限: 各植民地は、他の同意なしに一方的に戦争や紛争行為を行ってはならず、開戦には多数決の承認が必要でした。

このように、ニューイングランド連合は植民地間の連携を強化するために策定された重要な協定でしたが、内部の対立や外部の圧力により、いずれも十分に機能することはありませんでした。

関連情報

連合を構成した植民地には、マサチューセッツ湾、セイブルック、ニューヘイブン、プリマスがあり、それぞれの委員も存在しました。特に、マサチューセッツ州議会とセイブルック、ニューヘイブンの委員によって条約が正式に結ばれました。この連合は、アメリカ植民地史において重要な位置を占めるものであり、その後の植民地社会に大きな影響をもたらしました。

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