ニューキー空港

コーンウォール空港ニューキーについて

コーンウォール空港ニューキー（Cornwall Airport Newquay）は、イングランド南西部に位置するコーンウォール地方の重要な航空拠点です。かつて軍事基地として運用されていた歴史を持つこの空港は、現在は民間機と軍用機の両方が利用する主要な商業空港として機能しています。

立地と沿革

この空港は、コーンウォール北岸の町ニューキーの北東約7.4キロメートルに位置するセント・モーガンにあります。空港の基盤となる滑走路は、長年にわたりイギリス空軍のセント・モーガン空軍基地によって管理・維持されてきました。しかし、2008年以降はコーンウォール評議会が所有・運営を担っており、民間利用が中心となっています。

冷戦時代には、アメリカ海軍の貯蔵施設や合同海事施設も置かれるなど、戦略的に重要な場所でした。しかし、冷戦の終結とアメリカの政策転換に伴い、アメリカ軍は2009年末までに完全に撤退しました。イギリス空軍の部隊（最終的には第203（R）飛行中隊）も2008年に撤退しましたが、現在もイギリス空軍は敷地の一部を引き続き使用しています。

機能と役割

コーンウォール空港ニューキーは、民間航空機が乗客の公共交通機関として、または飛行指導のために飛行することを許可するCAA（民間航空局）の公共使用飛行場ライセンスを保有しています。これにより、広範な民間航空活動に対応可能です。

また、地域社会にとって重要な役割を担っているのが、コーンウォール救急航空機（Cornwall Air Ambulance）の拠点である点です。最新のアグスタウェストランドAW169ヘリコプターを運用するこの部隊は、緊急医療搬送を迅速に行う上で不可欠な存在です。

さらに、2012年からは航空宇宙関連産業の集積地である「Aerohubエンタープライズゾーン」のホストとしても機能しており、地域の経済発展に貢献しています。滑走路は軍事利用にも適した設備が維持されているため、必要に応じて軍用機も利用可能です。

利用状況と拠点部隊

空港の利用者数は増加傾向にあり、例えば2017年には461,300人の旅客が利用しました。これは前年と比較して24.2％の大幅な増加を示しており、地域の航空需要の高まりを反映しています。

現在、空港に拠点を置く主要な部隊・組織は以下の通りです。

コーンウォール救急航空機: アグスタウェストランドAW169ヘリコプターを運用。
イギリス沿岸警備隊: 2機のシコルスキーS-92ヘリコプターを運用する小規模な作戦基地を設置。

これらの活動は、地域における救急医療、捜索救助活動、およびその他の公共サービスの提供に不可欠な役割を果たしています。コーンウォール空港ニューキーは、その歴史的背景と多様な機能により、コーンウォール地方の交通、経済、安全保障において重要な位置を占めています。

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