ニュース845

NHKニュース845とは

「ニュース845（ニュースはちよんご）」は、かつてNHK総合テレビで放送されていた地域向けのニュース番組です。主に祝日の夜、月曜日から金曜日までの曜日が祝日と重なる日に編成されていました。

この番組は、20時45分から15分間放送され、地域の詳細なニュースや気象情報を伝える役割を担っていました。特にNHK放送センターが制作する関東・甲信越地方版は、平日に放送されている「首都圏ニュース845」のスタイルを踏襲しており、ロゴタイプ、スタジオセット、音楽、タイムテーブルなどが共通していました。

番組の形態は時代とともに変化しました。2014年度までは、関東・甲信越地方のうち、茨城県、山梨県、長野県、新潟県の各県では、20時55分からの5分間、それぞれの県独自のニュースと気象情報が放送されていました。しかし、2015年度からは、この番組全体が関東・甲信越ブロック全体に向けた放送へと変更されました。

祝日放送の終了とその後の編成

「ニュース845」としての祝日放送は、2017年度をもって終了しました。公開されている2018年度以降のNHK番組表によると、祝日や振替休日の同時間帯（20時55分から5分間）には、「ニュース845」という固有の番組名ではなく、「ニュース・気象情報」という名称で放送されるようになりました。これにより、正式な祝日版「ニュース845」のレギュラー放送は姿を消しました。

ただし、その後もお盆期間中の8月中旬頃に臨時に放送される場合や、夜の主要ニュース番組である「ニュースウオッチ9」の放送時間の変更などに伴って編成されるケースは存在しました。

関東・甲信越以外の地域での編成

NHKでは、関東・甲信越以外の地域でも、21時前の時間帯に地域ごとのローカルニュース枠を設けています。その主な内容は、文字通り各地のニュースと気象情報です。

このローカルニュース枠の編成も、全国の主要ニュース番組の改編に合わせて変化してきました。2004年3月以前は、夜の全国ニュースが21時台にない時期（「NHKニュース21」終了後、「NHKニュース11」や「ニュース10」の時代）でした。このため、祝日は通常の土曜日や日曜日と同様に、最初の10分間で全国ニュースを伝え、続く5分間で各放送局が独自のローカルニュースを放送するという形式でした。

2004年4月からは、「NHKニュース9」が祝日も定時に放送されるようになったことに伴い、20時45分からの15分間全てがローカルニュースのための枠となりました。関東・甲信越地方では、この改編からNHK首都圏放送センター制作による「首都圏ニュース845」の祝日版として放送を開始しました。その他の地域では、北海道（札幌局）、東北（仙台局）、東海北陸（名古屋局）、関西（大阪局）、中国（広島局）、四国（松山局）、九州沖縄（福岡局）といった地域ブロック単位で放送されていました。

しかし、2018年4月以降は、再び編成が変更され、祝日の20時45分からの枠は、通常の土曜日・日曜日と同じ形式に戻りました。すなわち、前半の10分間は全国ニュース、後半の5分間がローカルニュースという構成になりました。このローカルニュース部分は、2004年以降と同様に地域ブロック単位での放送が継続されました。

司会者と深夜帯ローカル枠

これらのローカルニュース枠を担当する司会者は、多くの場合、夕方の18時台に放送される地域向けニュース番組を担当するキャスターが兼務しています。また、担当する曜日や地域によっては、宿直勤務のアナウンサーが担当することもありました。近年では、この逆のパターンで、夜のニュース担当者が夕方を兼務するケースも見られるようになっています。

かつては、2020年度まで23時台にもローカルニュースの放送枠が存在しました。しかし、その後の編成変更により、23時台には15分以上のワイド形式のニュース番組が事実上廃止され、5分間の全国ニュースがその日の最終版ニュースとして位置づけられるようになりました。この結果、ローカルニュースの放送は、20時45分開始の枠（土曜は20時50分、日曜は20時55分開始）が、その日の最終版ローカル枠となりました。

全国ニュースとしての20:45枠

「ニュース845」という名称ではありませんが、20時45分からの時間帯は、全国ニュースとして放送されることもあります。現在、日曜日の20時45分から20時55分には、全国のニュースが伝えられています（2021年度までは土曜日も放送されており、「サタデーウオッチ9」が休止される際などに編成されることもあります）。

電子番組表では「ニュース・気象情報」と表示されますが、番組内では「NHKニュース」というタイトルで放送されます。この全国ニュース枠では、前半の10分間で全国の主要な出来事を伝え、後半の5分間で地域ごとのニュース（全地域が広域ニュースを放送）を伝えます。全国ニュースの部分では天気予報は含まれません。関東・甲信越地方のニュースも、全国ニュース担当のアナウンサーがそのまま伝えます。

この時間帯の全国ニュースを担当するのは、原則として土曜日、日曜日、祝日の「NHKニュース7」のキャスターです。かつてはプロ野球やJリーグ（J1）、大相撲（中入り後の勝敗）の結果も伝えられていましたが、現在はこれらのスポーツ情報は割愛されています。

その他の特徴

地域ブロック単位で放送される「ニュース845」やその流れを汲む番組では、テーマ曲やタイトルCGが、平日版の拠点局で使用されているものと共通している場合が多く見られます。ただし、タイトルCGからは「首都圏」「福岡」「みやぎ」といった地域名が省略されているケースや、東海・北陸のように平日と同様のCGが使われているケースもあります。

2025年度から導入された汎用的なオープニングCGの一部は、土曜日、日曜日、祝日のローカルニュース枠でも使用されています。

この時間帯にローカルニュースが放送される日は、夕方の18時台に放送される「首都圏ネットワーク」のような主要なローカルニュース番組が休止となることが一般的です。そのため、関東・甲信越地方では、ニュース項目が少ない場合に、4分から5分程度の短い特集コーナーが放送されることもあります。ただし、ニュースが多い日には特集は組まれません。

2017年度までは、九州・沖縄ブロック（そして2014年度までは関東・甲信越ブロックの一部も）では、20時55分まではブロック全体の放送を行い、その後21時00分までは各県の放送局が独自のニュースや気象情報を放送するという形態をとっていました。例えば、九州・沖縄ブロックの福岡県では、北九州局制作のものではなく、福岡県域向けの放送が行われていました。

関東地方での気象情報が始まる前に流れる短い音楽（ジングル）の際には、「首都圏ニュース845」で使用されているタイトルCGは表示されません。また、全国送出される放送時間の変更案内のテロップでは、この時間帯のローカルニュースは「各地の『ニュース・気象情報』」と表記されることがあります。

多くの放送局では、番組の最後に「つづいてNews Watch 9」といった形で、次の番組である「ニュースウオッチ9」への案内が表示されます。初代の番組ロゴが使われていた時代には、「ニュースウオッチ9」という正確な表記とは異なるカタカナ表記が用いられていましたが、2代目のロゴになってからはローマ字表記に変更されています。

この「ニュース845」や同時間帯のローカルニュースは、NHKの地域報道体制の一翼を担う番組として位置づけられています。関連番組として「NHKニュース (テレビ番組)」や手話通訳付きの「NHK手話ニュース845」などがあります。

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