ニューメキシコ準州

ニューメキシコ準州の歴史

ニューメキシコ準州は1850年9月9日に、アメリカ合衆国の自治的領域（organized territory）としての地位を得ました。この準州は、1912年1月6日にニューメキシコ州として41番目の州に昇格するまで存在しました。

形成の背景

ニューメキシコ準州の西部は、1848年に締結されたグアダルーペ・イダルゴ条約に基づいて米国に編入されました。この条約は、米墨戦争の結果としてメキシコからアメリカに譲渡された地域を含みます。そして、準州が成立するにあたり、ニューメキシコの東部にあたるエリア、具体的にはリオ・グランデ川から現在のニューメキシコとテキサスの州境までの土地も併せて加えられました。さらには1853年のガズデン購入により、今日のアリゾナおよびニューメキシコの南部地域がこの準州に追加されたのです。

このように、ニューメキシコ準州の形成は、アメリカ合衆国の国土拡張の歴史と密接に関連しています。もともと1850年の準州には、現在のアリゾナ州の大部分、コロラド州の一部、そしてネバダ州の南部が含まれました。

領土の変遷

しかし、ニューメキシコの領土はその後、他の準州の創設によって縮小していきます。1861年2月28日にコロラド準州が、1863年2月24日にアリゾナ準州が設立されたことにより、ニューメキシコ準州の領土は現在の境界線に近づきました。

南北戦争とニューメキシコ

南北戦争の時期、ニューメキシコとアリゾナの地は重要な戦略的価値を持つ地域とされ、カリフォルニア州に至る重要な交通路として注目されました。このため、ガズデン購入に移住してきた開拓者たちは、自らアメリカ連合国への加入の意思を示すようになります。この動きは「西部のゲティスバーグ」と称されるグロリエタの戦いに結びつきます。ここで合衆国軍が勝利することにより、ニューメキシコの大部分が合衆国の領土として確定されました。

当時、アメリカ連合国のアリゾナ準州は、新たに名称が与えられた地域となり、戦争の中でその重要性が増していったのです。この時代のニューメキシコ準州は、アメリカの西部発展の歴史において大きな役割を果たし、その後の州昇格へとつながる重要な一歩となったのです。

まとめ

ニューメキシコ準州は、アメリカ合衆国の領土拡張と戦争の影響を受けた歴史的な地域です。その地勢的な特徴や戦争の過程を通じて、今日のアメリカの形成に大きく寄与してきました。この準州の歴史を理解することで、アメリカの成り立ちや発展に対する洞察を得ることができます。

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