グロリエタの戦い

グロリエタの戦い：ニューメキシコ戦役の転換点

グロリエタの戦い（Battle of Glorieta Pass）は、1862年3月26日から28日にかけて、ニューメキシコ準州北部で繰り広げられた南北[[戦争]]中の重要な戦闘です。この戦いは、ニューメキシコ戦役における決定的な戦いとなり、戦局の大きな転換点となりました。

ニューメキシコ戦役の背景

1862年、アメリカ連合国は、現在のアリゾナ州とニューメキシコ州の南部を含む地域を「アメリカ連合国アリゾナ準州」として組織しました。その戦略的な目的は、カリフォルニア州に残る連合国支持者への陸路を確保することでした。そのため、ニューメキシコ戦役は、西部における合衆国軍を排除し、重要な陸路を確保するためのものでした。

連合国軍の司令官はヘンリー・ホプキンス・シブレー准将で、彼の右腕としてフィリップ・リッチバーグがいました。対する合衆国軍はエドワード・キャンビー大佐が指揮を執っていました。当初、シブレーの目標はクレイグ砦の占領でしたが、2月のヴァルヴァードの戦いでキャンビーを打ち破り、彼の要塞に押し戻していました。その後、シブレーはリオグランデ川沿いに進軍し、3月10日にはサンタフェを占領しました。しかし、クレイグ砦は依然として連合国軍への物資供給を妨げる拠点として残っていました。シブレーはアルバカーキに師団司令部を設置しました。

グロリエタ峠の戦略的重要性

3月、シブレーはチャールズ・L・パイロン少佐率いる200～300名のテキサス人部隊を派遣し、グロリエタ峠を偵察させました。グロリエタ峠はサンタフェの南東に位置し、サングレ・デ・クリスト山脈の南端に位置する、サンタフェ・トレイル上の戦略的に重要な地点でした。この峠を支配することは、連合国軍がグレートプレーンズへの足がかりを築き、ユニオン砦への攻撃を可能にすることを意味していました。

戦闘の経過

グロリエタの戦いは、連合国軍のパイロンとウィリアム・リード・スカリーが率いるテキサス人部隊と、合衆国軍のジョン・P・スロウ大佐とジョン・チヴィントン少佐が率いる部隊の間で繰り広げられました。

3月26日、チヴィントン率いる418名の合衆国軍は、グロリエタ峠のアパッチ峡谷に野営していたパイロンの部隊を攻撃しました。当初は連合国軍を押し戻しましたが、後に反撃に遭い撤退を余儀なくされました。しかし、チヴィントンは兵を立て直し、十字砲火を浴びせて連合国軍を降伏させました。この日の戦闘は、合衆国軍の小規模な勝利に終わりました。

翌日、両軍は援軍の到着を待ち、戦闘は一時的に中断しました。3月28日、連合国軍にはウィリアム・R・スカリー中佐率いる1,100名の部隊が到着、一方の合衆国軍にはジョン・P・スロウ大佐率いる900名以上の部隊が到着し、兵力は1,300名に増強されました。両軍は午前中に戦闘を開始し、午後の間、激しい戦いが続きました。最終的に、スロウはピジョンズ牧場とコジオウスキーズ牧場に撤退しました。

戦いの決着と影響

スカリーは戦いに勝利したと信じていましたが、実際にはチヴィントンの部隊が、マヌエル・チャベス中佐の案内で迂回し、スカリーの物資とラバを破壊しました。この打撃により、スカリーの部隊はサンタフェへの撤退を余儀なくされ、連合国軍は補給を失い、サンアントニオへの撤退を余儀なくされました。この結果、合衆国軍は勝利を収め、南西部へのさらなる連合国軍の侵攻を阻止しました。

グロリエタの戦いは、ニューメキシコ準州における戦争の転換点となりました。この戦いの勝利により、キャンビーは准将に昇進し、チヴィントンは英雄として称えられました。戦場の一部は現在、ペコス国定歴史公園として保存されています。

グロリエタの戦いは、南北[[戦争]]の西部戦線において、連合国軍の勢いを食い止め、合衆国軍の勝利に大きく貢献した重要な戦いでした。

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