ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス

ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス

「エクス・リブリス」（英語: Ex Libris: The New York Public Library）は、アメリカのドキュメンタリー映画であり、ニューヨーク公共図書館を題材にしています。監督を務めるのはフレデリック・ワイズマンで、2017年に公開されました。この映画は、同年の第74回ヴェネツィア国際映画祭のコンペティション部門でも上映され、多くの注目を集めました。

日本での公開

日本では、2017年10月に『エクス・リブリス ニューヨーク公共図書館』のタイトルで山形国際ドキュメンタリー映画祭にて上映され、その後タイトルが変更されて2019年5月18日から岩波ホールで一般公開が行われました。

あらすじ

本作は、ニューヨーク公共図書館が持つ探求、交流、学習の重要な役割に焦点を当てており、中心人物は存在しない代わりに、短い場面が連続する構成となっています。映画には、詩の朗読会やロボットの製作など、多様な館内活動が描かれており、観る者に図書館の多様性を感じさせます。この図書館には92ヵ所の分館があり、それぞれが地域のニーズに応じた異なるサービスを提供しています。

様々な代表者の登場

映画の中では、著名な講演者であるリチャード・ドーキンス、パティ・スミス、エルヴィス・コステロが登場しており、彼らの活動に加え、図書館を訪れる一般の利用者たちの姿もクローズアップされます。ダイバーシティが重要視されるこの図書館の現場では、幹部が多様なニーズへの対応策を議論し、それが様々な利用者たちの姿と対比されます。ノートパソコンを使う学生、研究者やホームレスの人々といった、さまざまなバックグラウンドを持つ利用者たちが描かれ、図書館がどのように彼らに寄り添っているかを映し出します。

受賞歴

「エクス・リブリス」は、2017年に第74回ヴェネツィア国際映画祭でFIPRESCI賞を受賞しています。このことは映画の質とそのメッセージが高く評価された証といえます。

まとめ

このドキュメンタリーは、図書館が単なる本の集まりではなく、地域社会における重要な交流の場であることを示しています。図書館のあり方や、その役割が今後どのように発展していくのか、観る者に深い考察を促す作品です。観る人々にとって、図書館という文化的施設が持つ意味を再確認させる重要な映画であると言えます。

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