ヌーノ・ベッテンコート

ヌーノ・ベッテンコート

ヌーノ・ベッテンコート（Nuno Bettencourt）は、1966年9月20日にポルトガルのアゾレス諸島で生まれ、後にアメリカ・マサチューセッツ州に移住しました。10人兄弟の末っ子として育ったヌーノは、4歳の時から音楽の道を歩み始め、ギターだけでなく、ピアノやベース、ドラムなどの楽器にも手を出しました。

1985年にはバンド「エクストリーム」を結成し、1989年にアルバム『エクストリーム』でデビューを果たします。特に1990年にリリースしたアルバム『ポルノグラフィティ』に収録された「モア・ザン・ワーズ」は、翌1991年に全米ヒットチャートの1位を獲得し、彼らの名を不動のものにしました。しかし、1996年にはエクストリームを脱退し、その後はソロ活動や別のプロジェクトに積極的に参加しています。

ソロ名義でのアルバムや、モーニング・ウィドウズ、ポピュレイション1、ドラマゴッズ名義での作品を通じて、新たな音楽スタイルを追求しました。2005年にエクストリームを一時再結成し、その後も様々なアーティストやプロジェクトに参加し続けています。

音楽性とスタイル

ヌーノの音楽は、ファンクの要素を多く取り入れた特色があり、エクストリームの楽曲にも16ビートを基盤にしたファンキーなリズムが多く存在します。この独特のスタイルは、彼らが「ファンク・メタル」としてカテゴライズされる要因の一つとなっています。彼はエドワード・ヴァン・ヘイレンからの影響を大いに受けており、初期のエクストリームの楽曲ではアメリカン・ハードロックのエッセンスが感じられます。

またクイーンからも影響を受けており、そのアレンジや楽曲構成にも反映されています。さらに、ヌーノはギターソロのテクニックにも秀でており、彼の演奏スタイルは日本でも特に人気があります。弦飛びやタッピング奏法など、彼のギターテクニックはまさに高いレベルにあり、現代のミュージシャンにも尊敬されています。

使用機材

ヌーノは、メインギターにワッシュバーン製の「N4」を使用しています。このモデルにはビル・ローレンス製L-500XLピックアップが搭載されており、彼の特徴的な音色を生み出しています。さらに、アコースティックギターとしては、ワッシュバーン製のSBF-80という珍しいモデルを用いたり、他にもN6やP4などのモデルも用いることがあります。

参加プロジェクト

ヌーノは、ジャニーズのグループ嵐のアルバム『ARASHIC』収録曲「ランナウェイ・トレイン」や、彼の故郷であるボストン・レッドソックスの松坂大輔選手のテーマ曲「ジャイロボール」の制作にも関わっています。また、JAM Projectにも参加し、幅広い音楽的活動を展開しています。

ディスコグラフィ

これまでの彼の主な作品には、次のようなアルバムが含まれています。

• - エクストリーム

- 『エクストリーム』(1989)
- 『ポルノグラフィティ』(1990)
- 『III Sides to Every Story』(1992)
- 『Waiting for the Punchline』(1995)
- 『Saudades de Rock』(2008)
- 『Take Us Alive』(2010) ※ライブ
- 『Pornograffitti Live 25』(2016) ※ライブ
- 『Six』(2023)

• - ソロ作品

- 『スキゾフォニック』(1997)
- モーニング・ウィドウズ名義のアルバム
- ポピュレイション1名義のアルバム
- ドラマゴッズ名義のアルバム

このように、ヌーノ・ベッテンコートの音楽キャリアは、常に進化を続けながら、多くのリスナーとアーティストから愛されてきました。

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