ネオン川

ネオン川

『ネオン川』は、日本の歌手であるバーブ佐竹が1966年（昭和41年）7月にキングレコードからリリースしたシングル盤、およびそのA面に収録された楽曲のタイトルである。

楽曲の背景と制作

バーブ佐竹は、1965年にシングル『女心の唄』でデビューし、この曲が大ヒットを記録した。その成功を受けて、翌1966年には精力的にシングルを発表していたが、その多くが当時流行していた楽曲のカバーであった。そのような状況の中、『ネオン川』は、自身のオリジナル楽曲として制作された点で特筆される。

この楽曲の制作には、作詞に横井弘、作曲および編曲には佐伯としをがそれぞれ携わった。横井弘は多くの歌謡曲で作詞を手がけた人物であり、佐伯としをもまた、作編曲家として活躍した。両者の手によって、哀愁を帯びたメロディーと情景描写豊かな歌詞が生まれ、『ネオン川』の世界観が構築された。

シングル盤情報

本シングルは、リリースナンバーBS-481として発表され、当時の定価は330円であった。シングル盤には、表題曲である『ネオン川』のほか、カップリング曲（B面）として『別れ酒』が収録されている。『別れ酒』もまた、作詞は横井弘が担当しており、作曲を中野忠晴、編曲を上野正雄が手がけている。両曲とも、音楽出版社はセブンシーズミュージックとなっている。

収録曲

反響と紅白歌合戦

『ネオン川』はリリース後、リスナーからの支持を集め、ヒット曲となった。その年の年末、1966年12月31日に東京・日比谷の東京宝塚劇場で開催された第17回NHK紅白歌合戦において、バーブ佐竹はこの『ネオン川』を歌唱曲として披露した。バーブ佐竹にとっては、前年の第16回に『女心の唄』で初出場しており、本作での出場は2年連続2度目の快挙となった。

カバーと後世への影響

『ネオン川』は、発表から時を経て、様々なアーティストによってカバーされ、歌い継がれている。

特に notable なカバーの一つとして、1971年（昭和46年）にキングレコードからデビューした原みつるとシャネル・ファイブによるものが挙げられる。彼らは、同年リリースしたファーストアルバム『稚内ブルース』の中で本作をカバーした。このアルバムには、『ネオン川』のほか、バーブ佐竹のデビュー曲『女心の唄』や、バーブ自身もカバー経験のある三條町子の『かりそめの恋』など、当時の人気曲が多数収録されており、時代を代表するムード歌謡作品として知られる。原みつるとシャネル・ファイブ版の編曲は、船木謙一が担当した。

その他にも、多くの実力派歌手が『ネオン川』をカバーしている。主なカバーアーティストには、以下のような名前が見られる。

• - 金蓮子
• - 天童よしみ
• - 増位山太志郎
• - ちあきなおみ（1989年リリースのアルバム『ちあきなおみ 女の心情』に収録）
• - 五木ひろし
• - 松山千春（2018年リリースのアルバム『北のうたたち』に収録）

これらのカバーからも、『ネオン川』が単なる一過性のヒットにとどまらず、日本の歌謡史において長く愛され、様々な歌手に影響を与え続けている楽曲であることがわかる。バーブ佐竹の代表曲として、今なお多くの人々に親しまれている。

関連項目

• - 1966年の音楽
• - 原みつるとシャネル・ファイブ
• - 平田満 (歌手)
• - ちあきなおみ

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