ネフェルティティ (アンドリュー・ヒルのアルバム)

『ネフェルティティ』は、アメリカのジャズピアニスト、アンドリュー・ヒルが1976年に録音し発表したスタジオアルバムです。日本のイースト・ウィンド・レーベルが制作し、後にアメリカではインナー・シティ・レコードから1979年にLP盤が発売されました。

制作の背景には、当初エルビン・ジョーンズをドラマーに迎える計画がありましたが、スケジュールの都合がつかず、最終的にはヒルの推薦により、ロジャー・ブランクがドラムを担当することになりました。ブランクは、サン・ラやファラオ・サンダースといった著名なミュージシャンとの共演経験を持つ実力者です。

アルバムタイトルにもなっている「ネフェルティティ」は、ヒル自身が作曲したオリジナル曲です。ウェイン・ショーターの同名曲とは異なる楽曲構成となっています。

音楽評論家のスコット・ヤナウは、オールミュージックにおいて5つ星中4つの評価を与え、「ヒルの作品としてはやや保守的ながらも、全体を通して刺激的である」と評しています。このアルバムは、ヒルの音楽的な多様性と深さを示す作品の一つと言えるでしょう。

収録曲は以下の通りです（全曲アンドリュー・ヒル作曲）。

1. ブルー・ブラック - "Blue Black" - 14:10
2. リラティヴィティ - "Relativity" - 5:29
3. ネフェルティティ - "Nefertiti" - 8:08
4. ハティー - "Hattie" - 3:47
5. マッドフラワー - "Mudflower" - 7:32
6. アンナチュラル・マン - "Unnatural Man" - 3:23

参加ミュージシャンは以下の通りです。

アンドリュー・ヒル - ピアノ
リチャード・デイヴィス - ベース
* ロジャー・ブランク - ドラムス

このアルバムは、ヒルの独特な音楽性と、参加ミュージシャンの卓越した演奏技術が融合した、聴き応えのある作品です。ジャズファンはもちろん、幅広い音楽愛好家におすすめできる一枚と言えるでしょう。

Discogs - ネフェルティティ

このアルバムは、アンドリュー・ヒルの音楽的才能と、彼が追求した革新的なジャズの世界を垣間見ることができる貴重な作品です。彼の音楽に対する真摯な姿勢と、常に新しい表現を追求する姿勢が、このアルバム全体から感じられます。

もう一度検索