ネリー・フーパー

ネリー・フーパー：音楽界を彩るプロデューサー、作曲家、リミキサー

ネリー・フーパー（Nellee Hooper, 1963年 - ）は、イングランドが生んだ才能あふれる音楽プロデューサー、作曲家、そしてリミキサーです。1980年代末から音楽シーンに登場し、ソウル・II・ソウルのメンバーとしてそのキャリアをスタートさせました。その後、彼は数多くのアーティストの作品をプロデュースし、音楽業界に大きな影響を与えてきました。

初期の活動とソウル・II・ソウルでの成功

ブリストル出身のフーパーは、マッシヴ・アタックの前身であるワイルド・バンチに参加した後、ジャジー・Bと共にソウル・II・ソウルを結成しました。1990年には、ソウル・II・ソウルのセカンド・アルバム『Vol. II: 1990 - A New Decade』が記録的な大ヒットを記録しますが、フーパーは間もなくグループを離れることになります。

プロデューサーとしての飛躍

1990年代前半、フーパーはプロデューサーとしてその才能を開花させます。シネイド・オコナー、ビョーク、マドンナといった錚々たるアーティストの作品に参加し、彼らの音楽性を新たな高みへと導きました。また、シャーデーの日本企画EP『リミックス・デラックス』（1993年）では、収録曲「フィール・ノー・ペイン」のリミックスを手掛け、その手腕を発揮しました。

受賞と映画音楽への貢献

1995年2月20日、フーパーはブリット・アワードでベスト・ブリティッシュ・プロデューサー賞を受賞し、その功績が認められました。同年には、ティナ・ターナーが歌唱した映画『007 ゴールデンアイ』の主題歌「GoldenEye」をプロデュースし、世界的な注目を集めました。

1996年には、アメリカ映画『ロミオ+ジュリエット』の音楽を担当し、そのサウンドトラックは高い評価を受けました。フーパーは、この作品で英国アカデミー賞 作曲賞を受賞し、映画音楽の世界でもその才能を発揮しました。2000年代に入ってからも、ノー・ダウトやU2といった人気アーティストの作品に参加し、常に時代の最先端を走り続けています。

多岐にわたるプロデュース作品

フーパーがプロデュースを手掛けた作品は多岐にわたり、その音楽性はジャンルを超えて広がっています。以下に、彼の代表的なプロデュース作品をいくつか紹介します。

ホリー・ヴァランス - Footprints（2002年）
オール・セインツ - オール・セインツ（1997年）
シネイド・オコナー - 蒼い囁き（1990年）
アンドレア・コアー - テン・フィート・ハイ（2007年）
グウェン・ステファニー - ラヴ.エンジェル.ミュージック.ベイビー.（2004年）
ノー・ダウト - ロック・ステディ（2001年）
ビョーク - デビュー（1993年）、ポスト（1995年）
マキシ・プリースト - ボナファイド（1990年）
マッシヴ・アタック - プロテクション（1994年）
マドンナ - ベッドタイム・ストーリーズ（1994年）
* U2 - 原子爆弾解体新書〜ハウ・トゥ・ディスマントル・アン・アトミック・ボム（2004年）

ネリー・フーパーは、常に新しい音楽の可能性を追求し、革新的なサウンドを生み出し続けています。彼の才能は、これからも音楽界に大きな影響を与え続けることでしょう。

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