ノイエ・ジール

ノイエ・ジール（NEUE ZIEL）

ノイエ・ジールは、「機動戦士ガンダム」シリーズに登場する架空の兵器で、人が操縦する機動兵器の一つであるモビルアーマー（MA）です。本機は1991年に発表されたOVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に初めて登場しました。作品内での位置づけは、敵勢力であるジオン公国軍の残党組織「アクシズ」によって開発された試作機であり、後にデラーズ・フリートに渡され、アナベル・ガトーがこの機体のパイロットとして名を馳せます。

デザイン

ノイエ・ジールのメカニックデザインは明貴美加によって制作され、「α・アジール」を基にした逆算的アプローチで構築されています。デザインには、ジャンルや時代を問わず独特の美しさがあります。

設定解説

デラーズ・フリートへの引き渡しの背景には、アクシズの軍事資源の再投資や連携が見られます。ガンダム試作機との戦闘では、アナベル・ガトーがコウ・ウラキのガンダム試作3号機デンドロビウムと激しい戦いを繰り広げました。ノイエ・ジールの開発には、宇宙空間での戦闘を意識した設計が施されており、脚部を持たないにもかかわらず高い出力のジェネレーターと大推力のスラスターを備えています。これにより、戦闘時の機動力を発揮することが可能となっているのです。

武装・装備

ノイエ・ジールにはいくつかの特筆すべき武装があります。まず、有線クローアームは掌部にメガ粒子砲を装備し、延長可能で、敵機を捕まえる際の力は非常に強力です。また、サブアームと呼ばれる装備も搭載されており、ビームサーベルとしての役割も果たします。

さらに、Iフィールド・ジェネレーターにより、ビーム兵器からの防御が可能となり、敵の攻撃を無効化します。これにより、特に宇宙戦での耐久力が大幅に向上しています。本機の主要な武器であるメガ・カノン砲は、大火力を発揮しますが、発射角度が限られているため、主に対艦攻撃向きとされています。このような多様な武装は、ノイエ・ジールを非常に強力なモビルアーマーとして際立たせています。

劇中での活躍

『0083』の劇中では、ノイエ・ジールはデラーズ・フリートの一員として地球に落下を目指すスペースコロニーを護衛するために出撃します。困難を極める中、地球連邦軍の攻撃から逃れ、様々な戦闘を繰り広げます。特にガンダム試作3号機との戦闘では、一時劣勢ながらも戦局を逆転し、その後の連邦艦隊への特攻で華々しい最後を迎えます。

関連機体

ノイエ・ジールに関連する機体として、未完成形態のノイエ・ジールが登場する漫画作品や、ゼロ・ジ・アールが提案されたプロジェクトも存在します。また、続編に当たるノイエ・ジールIIも開発が計画されました。

型式番号について

ノイエ・ジールの型式番号については、一般には「AMX-002」とされますが、これは誤りとする意見も多いです。正しい番号は「AMA-002」とされており、資料によって異なることがあります。丹念な調査が必要とされる要素の一つです。

総じて、ノイエ・ジールはその魅力的なデザインと強力な武装、劇中での活躍からファンの間で高い人気を誇る機体です。

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