ノリス・ウィーズ

ノリス・ウィーズ：早世の天才QB、その光と影

ノリス・ウィーズ（Norris Weese, 1951年8月12日 - 1995年1月20日）は、アメリカンフットボール選手。NFLのデンバー・ブロンコスでクォーターバック（QB）として活躍しました。ルイジアナ州バトンルージュ出身。

大学時代

チャルメット高校を経てミシシッピ大学に進学。名QBアーチー・マニングの後を継ぎ、先発QBの座を獲得しました。1974年1月のフラボウルでは、東軍の勝利に大きく貢献しました。

プロフットボールの世界へ

1974年のNFLドラフトでロサンゼルス・ラムズから4巡目指名を受けますが、ロースターに残ることができませんでした。その後、2シーズンはワールド・フットボール・リーグ（WFL）のハワイアンズでプレイしました。

1976年、デンバー・ブロンコスへ移籍。1979年までの4シーズンを過ごしますが、そのほとんどを控えQBとして過ごしました。

第12回スーパーボウル

1978年1月15日、第12回スーパーボウルで、先発QBクレイグ・モートンが不調に陥り、5回目のインターセプトを喫する寸前の場面で、第3クォーター残り6分47秒からウィーズに出番が回ってきました。ウィーズは期待に応え、タッチダウンドライブを成功させ、チームは10-20とカウボーイズに詰め寄ります。しかし、第4クォーターに痛恨のファンブル。ボールはアーロン・カイルにリカバーされ、カウボーイズはその直後のドライブでロバート・ニューハウスがタッチダウンパスを決め、27-10と試合の行方を決定づけました。

先発QBへ、そして引退

1979年、ついに先発QBの座を掴みましたが、第6週の試合で膝に重傷を負い、シーズン絶望となりました。この怪我が原因で、ウィーズは現役引退を余儀なくされます。先発QBとしては4勝2敗という成績でした。

4シーズン通算では、パス251本中143本成功、7回のタッチダウンパス、5回のタッチダウンランを記録しました。

引退後

現役引退後は、コロラド州デンバーで公認会計士として活躍しました。

1995年1月20日、骨肉腫のため43歳の若さで亡くなりました。妻と2人の娘、1人の息子を残しての早すぎる死でした。

プレースタイルと人物像

ノリス・ウィーズは、機動力のあるQBとして知られていました。1976年のシカゴ・ベアーズ戦では120ヤードを走り、チームメイトのRBオーティス・アームストロングも116ヤードを走破。これはNFL史上初の、同一試合でQBとRBがそれぞれ100ヤード以上を走った珍しい記録として残っています。

早すぎる死が悔やまれるノリス・ウィーズ。短い現役生活でしたが、その記憶は今もなお、多くのファンに語り継がれています。

参考情報

NFL.com, or Pro-Football-Reference （英語）
ノリス・ウィーズ - IMDb

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