ノルウェージャン・ドーン

概要

ノルウェージャン・ドーンは、ドイツのマイヤー・ヴェルフト造船所で建造され、2002年12月4日に竣工しました。同年の12月7日に処女航海に出発し、12月16日にはニューヨークに到着。マンハッタンでは、女優のキム・キャトラルによって命名式が行われました。当初、本船はスタークルーズによって「スーパースター・スコーピオ」として運航される予定でしたが、グループ内のノルウェージャンクルーズラインに移管され、船名も変更されました。2011年には大規模な改装工事が行われ、船内配置の変更を含むオーバーホールが実施されています。

設計

ノルウェージャン・ドーンは、ノルウェージャン・スターの姉妹船として建造されました。両船は同様のレストラン、バー、エンターテイメント施設を備え、8層吹き抜けのアトリウムが特徴です。ドーン独自の設備としては、ガーデン・ヴィラ・ステートルームが挙げられます。これらの豪華な客室は、乗客に特別な空間と快適な滞在を提供しています。

事故・インシデント

ノルウェージャン・ドーンは、その航海中にいくつかの事故やトラブルに見舞われています。

2005年4月16日: ジョージア州沖で荒天に遭遇し、約21メートルの大波を3度受けました。3度目の波で9デッキと10デッキの窓が損傷し、一部のデッキが浸水。幸い、船の損傷は軽微で、すぐに修復されましたが、乗客4名が軽傷を負いました。
2009年11月27日: カリブ海クルーズからの帰路、マイアミへ向かう途中で全電源が喪失し漂流。アメリカ沿岸警備隊が支援に駆けつけました。乗客2,000名以上が、気温29度、湿度67パーセントという高温多湿の環境下で、水、電気、空調が使えない状況に陥りました。トイレも使用不可となり、一時的に大変不便な状況となりました。応急処置により部分的に復旧した後、プエルトリコのサンフアンに入港し、修理のためマイアミへの旅程はキャンセルとなりました。
2010年8月27日: エンジントラブルのため、予定より早くバミューダを出港し、低速でニューヨークに帰港しました。
2013年8月24日: 夕方にエンジントラブルが発生し、船内の電源が失われました。照明はすぐに復旧しましたが、約2時間大西洋を漂流。その後、修理は順調に進み、夜のイベントは予定通り開催され、翌朝には予定通りバミューダに到着しました。
* 2015年5月19日: バミューダ出港直後に座礁しました。原因は舵の軽微な故障により航路を外れたため。6時間後の満潮を待って離礁し、水中調査で船底に損傷がないことを確認した後、ボストンに向けて出発しました。



これらの事故やトラブルにもかかわらず、ノルウェージャン・ドーンは乗客の安全を最優先に考え、航海を続けています。常に改善と安全対策を講じ、安全で快適なクルーズ体験を提供するよう努めています。

まとめ

ノルウェージャン・ドーンは、その豪華な設備とエンターテイメント、そして数々の歴史的な航海で知られています。数々のトラブルを経験しながらも、常に安全運航を心掛け、乗客に最高のクルーズ体験を提供するために努力を続けています。今後も多くの人々に愛され、記憶に残る航海を続けていくことでしょう。

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