ノースカロライナ (装甲巡洋艦)

ノースカロライナ (USS North Carolina, ACR-12)

ノースカロライナはアメリカ海軍に属する装甲巡洋艦であり、テネシー級の一艦です。この艦はノースカロライナ州の名前に因んで名付けられたもので、歴史上この名を持つ艦は二隻目です。船体の建造は1905年3月にバージニア州のニューポート・ニューズ造船所で始まり、1906年には進水、1908年には正式に就役しました。

艦歴

ノースカロライナは、就役後の初期においてカリブ海及びアメリカ東海岸沿いで訓練を実施しました。1909年には、当時の大統領ウィリアム・ハワード・タフトを乗せてパナマ運河の視察を行い、その後、地中海での任務に移行しました。この任務では、アメリカ人の保護やアルメニア人の支援を行い、医療物資の発送や人道的援助作業に従事しました。

ノースカロライナは、食料品、消毒剤、医療品を提供し、難民や傷病者を支援しました。さらに地中海での任務も続け、アメリカ人及び他の難民の救助に力を入れました。これは艦隊訓練や外交的活動を通じて、アメリカの存在感を示す重要な任務でした。

1910年から1911年にかけて、ノースカロライナは南米の国々の独立記念行事に参加し、また国防長官の視察旅行にも同行しました。この期間中、彼女は部隊の演習や外交任務としての役割も果たしていました。

第一次世界大戦への関与

第一次世界大戦が勃発すると、ノースカロライナはアメリカ人の保護任務に関与し、特に近東の港を訪問してアメリカ合衆国の中立性を示しました。1915年の夏にはフロリダ州ペンサコーラに到着し、海軍航空隊の活動に寄与しました。ノースカロライナはその名のもとに、カタパルトによる航空機の発艦に成功し、これは後の航空母艦の技術に繋がる重要な実験でした。

アメリカが第一次世界大戦に正式に参戦すると、ノースカロライナは兵員輸送船団の護衛任務に従事し、戦争が終結するころには多くの帰還兵を欧州からアメリカ本土へ安全に輸送しました。

艦の終焉

1920年にノースカロライナは新しい戦艦へ艦名を譲る形で「シャーロット」と改名され、1921年には退役しました。その後の1930年には除籍され、最終的にはスクラップとして売却される運命を迎えました。

まとめ

ノースカロライナは、多くの歴史的な任務を遂行し、アメリカ海軍の重要な一翼を担いました。その活躍は、海軍や航空技術の発展に寄与したといえるでしょう。

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