ハギノカムイオー

ハギノカムイオー

ハギノカムイオー（欧字名: Hagino Kamui O）は、1979年4月1日に北海道浦河町で生まれた日本の競走馬および種牡馬です。その血統は非常に優れており、父はリーディングサイアーを4度獲得したテスコボーイ、母は重賞2勝を挙げた実力馬のイットーです。カムイオーの誕生は以前から期待されており、その輝かしい血統が彼に注目を集めました。幼名は「カムイオー」で、後に「ハギノカムイオー」と命名されました。

デビュー前の経緯

カムイオーは、出生後約7ヶ月でセリ市に上場され、当日は約1500人が集まりました。彼の半姉、ハギノトップレディが新馬戦を日本レコードタイムで制したこともあり、カムイオーへの期待はさらに高まりました。セリでは最高落札価格の1億8500万円で落札され、その華やかな価格は「黄金の馬」としての名声を高めました。

この落札は、当時の競馬界においても大きな話題となり、新聞やテレビで取り上げられました。落札後、共同所有となり、将来的には中村が経営する牧場で種牡馬として活動する約束もなされました。

競走馬としてのキャリア

1981年4月に滋賀県栗東トレーニングセンターに入厩し、2年間の育成を経まして1982年1月31日にデビューしました。初戦では見事な逃げ切り勝ちを収め、以後も連勝を重ね、重賞初挑戦のスプリングステークスでも勝利。その後皐月賞に挑みましたが、同レースでは競り合いの末に大敗しました。レース後、休養に入り、秋は復帰して菊花賞に出走しましたが、ここでも期待を裏切る結果となりました。

3歳時は思うような成績を残せませんでしたが、1983年に入ると、復帰戦のスワンステークスで見事に勝利し、続く宝塚記念では圧倒的なパフォーマンスを見せ、日本レコードタイムで優勝を果たしました。この時のレースはカムイオーの名字をさらに強固にした瞬間でもありました。

その後、高松宮杯でも勝利を収めたものの、秋のジャパンカップや有馬記念では精彩を欠き、引退を迎えることになりました。引退後の記者会見では「これ以上ファンの夢を壊したくない」と語り、大変な愛され方をしていることが伺えます。

引退後の活動と影響

引退後は、日隈と中村の共同所有のままで種牡馬として活動しました。しかし、期待されたほどの成績は残せませんでした。彼の子孫の中には、地方競馬でいくつかの重賞馬が登場しましたが、中央競馬での目立った活躍は見られませんでした。

2000年以降は種牡馬生活から退き、以後は北海道の本桐牧場で功労馬として穏やかな余生を送りました。34歳で老衰により2013年4月10日に他界するまで、多くのファンに惜しまれました。カムイオーは、現在でも「華麗なる一族」としてその血統が語り継がれています。名馬としての地位は決して色あせず、多くの競馬ファンの心に生き続けています。

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