ハシブトペンギン

ハシブトペンギン（学名：Eudyptes robustus）は、ペンギン目ペンギン科に属する海鳥で、スネアーズペンギンとも呼ばれています。ニュージーランドの南方に位置するスネアーズ諸島でのみ生息が確認されている固有種です。

形態

ハシブトペンギンの体長は51～61センチメートルほどで、頭部から背中にかけては黒色の羽毛で覆われ、腹部は白色をしています。名前の由来ともなっている特徴的な嘴は、鮮やかなオレンジ色から赤色をしており、太く頑丈です。種小名の「robustus」は、この嘴の印象から「頑丈」を意味しています。目の上から後頭部にかけては太い黄色の筋模様があり、後方へ垂れ下がっているように見えます。頬には白い模様はありません。虹彩は赤褐色で、嘴の付け根には白い皮膚が露出しています。足はピンク色をしています。成鳥は、下腹部に卵を温めるための抱卵斑があります。

生態

ハシブトペンギンの平均寿命は11年ですが、中には21年まで生きた個体も確認されています。食性は動物食で、主に小魚、オキアミ、イカなどを捕食します。12羽程度の群れで行動し、採餌を行います。基本的にスネアーズ諸島から離れることはありませんが、繁殖期には長距離の採餌旅行に出かけることがあります。潜水能力にも優れており、最深潜水記録は119.8メートルに達します。

繁殖形態は卵生で、集団繁殖地（コロニー）を形成します。標高70メートル以下の海岸から600メートル以内の岩場や低木の下、湿原などに2個の卵を産みます。生後6年で性成熟を迎えます。天敵としては、オオフルマカモメがヒナを襲うことが多く、カモメやトウゾクカモメが卵を狙うこともあります。

人間との関係

ハシブトペンギンは1968年から調査が進められており、かつては生息数の増加傾向が見られましたが、1988年の調査では生息数が安定していると考えられています。スネアーズ諸島では、上陸や動物の持ち込みを禁止するなどの保護対策が実施されています。1988年における推定生息数は66,000羽とされています。これらの保護活動により、現在の生息数は安定していると考えられています。

関連項目

ペンギン目

外部リンク

例：Wikipediaのハシブトペンギンの記事など

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