ハゼドン

アニメ『ハゼドン』の概要

『ハゼドン』は、1972年10月5日から1973年3月29日までフジテレビで放送されたアニメーション作品で、全26回（総話数52話）にわたるシリーズです。この作品は、サンライズスタジオが手がけた記念すべき第一号の作品でもあります。また、作中では主人公の名前でもある「ハゼドン」は、小学3年生の男の子として描かれています。

ストーリーの魅力

物語は、主人公であるハゼドンが冒険の旅に出るところからスタートします。ハゼドンは母親が亡くなる際に言い残した、「世界一強い魚になって南の国へ行く」という約束を果たすため、仲間となる人魚のシーランやフグのプーヤンと共にさまざまな冒険に挑むことになります。ハゼドンは、形見の貝殻のペンダントを持っており、このペンダントが彼が強くなる瞬間に開くことが運命づけられています。その中には何か秘密が隠されているかもしれませんが、それが何であるかは作品中では謎のままです。ハゼドンは擬人化されたキャラクターで、尾びれで地面を歩く描写がありますが、他の魚たちが泳ぐ姿も観ることができます。舞台は海の中や川のシーンもあり、多様な環境で展開されます。

声優陣と制作チーム

ハゼドンの声は大山のぶ代、シーランは武藤礼子、プーヤンは肝付兼太が担当し、多彩な声優陣がキャラクターに命を吹き込んでいます。また、ター坊やイッチン、カリ子など、多くのキャラクターが物語に登場します。制作面においては、企画・原作をビデオ・クリエイトが務め、原案は矢倉沢始が手がけました。さらに、音楽には筒井広志、キャラクターデザインには岡田敏靖が携わっています。

音楽とオープニング・エンディング

主題歌である「ぼくはハゼドン」は、作詞をほしのたかし、作曲を小林亜星が担当し、水森亜土が歌っています。また、「ハゼドン音頭」も人気の楽曲で、視聴者から親しまれました。オープニングとエンディングの曲も数度にわたって変更がありましたが、根強い人気を誇っていました。

放送の地域と視聴者層

このアニメはフジテレビを中心に全国で放送され、地域によっては異なる放送時間が設けられていました。北海道や東北、関西、九州など多くの地域で視聴可能で、子供から大人まで多くの視聴者に愛されました。番組終了後も、関連番組や商品が展開され、当時の子供たちにとって思い出深い存在であり続けました。

別メディア展開

アニメ放送前から、講談社から発行されている『テレビマガジン』にて、板井れんたろうによる漫画版の連載も行われていました。他にも、さまざまな雑誌にハゼドンの関連記事が掲載されるなど、幅広いメディア展開が行われました。また、1990年代にはVAPからDVDとしての発売も行われ、当作品の魅力を後世に伝えています。

『ハゼドン』は、アニメーションの中でも特に印象深い作品の一つであり、今なお多くの人々の記憶に残っています。

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