ハラボテ・マッスル

ハラボテ・マッスル：委員長としての誇りと人間味

ハラボテ・マッスルは、ゆでたまごの漫画『キン肉マン』およびその続編『キン肉マンII世』に登場する、宇宙超人委員会の委員長を務めるキャラクターです。その特徴的な下腹部と、「委」の字が額に刻まれたアニメ版の姿は、多くのファンに親しまれています。彼は、キン肉真弓のライバルであり親友という複雑な関係を持ちながら、物語の重要な局面でその存在感を示してきました。

超人レスラーから運営委員へ

ハラボテ・マッスルは、かつて超人レスラーとして活躍していました。特に、超人オリンピック11回大会では、当時V2チャンピオンだったキン肉真弓を破り、その実力の高さを証明しました。しかし、その後は運営側に回り、超人オリンピックや宇宙超人タッグ・トーナメントなどの公式大会で運営委員長として手腕を発揮します。大会運営では、人気のある超人には手厚い待遇を用意する一方で、キン肉マンのようなダメ超人には不利な状況を仕組むなど、偏った運営を行うことがありました。しかし、その根底には、超人たちの資質を見抜く確かな目があることを自負しており、悪行超人との対戦時には正義超人としての信念を貫きます。

キン肉マンとの奇妙な関係

キン肉マンに対しては、その騒々しい態度に呆れながらも、その実力を内心では認めています。キン肉マンが窮地に陥った際には、陰ながら手助けをすることもあり、彼なりの愛情を示しています。特に、完璧超人始祖編では、キン肉マンとネメシスの歴史的な対戦のために、大舞台を用意するなど、その行動は彼の複雑な感情を物語っています。また、キン肉マンの引退を止めることができなかった過去を悔やむなど、人間味あふれる一面も見せています。

『キン肉マンII世』での変化

『キン肉マンII世』では、委員長の座を息子のイケメン・マッスルに譲り、自らは老年となっています。しかし、その手腕は衰えず、オリンピック利権を牛耳るなど、その影響力は健在です。キン肉一族に対しては、依然として辛辣な態度をとることが多いですが、新世代正義超人たちを陰ながら応援する一面も見られます。また、過去には長髪だったことが判明し、意外な一面を見せています。

人物像と名言

ハラボテ・マッスルは、ずる賢い一面を持ちながらも、根は正義超人であり、その複雑なキャラクター性が魅力です。アニメでは、九州弁や関西弁のような口調で話すことがあり、コミカルな一面も見せています。特に、キン肉真弓に「何もそんなに青筋たてんでもええやねん」と返すセリフは、彼のキャラクターを象徴するものです。また、真弓に真似されて泣き出すという、お茶目な一面も持ち合わせています。

戦績と得意技

ハラボテ・マッスルの主な対戦成績は以下の通りです。

○キン肉真弓（アトミック・ドロップ）
△キン肉真弓（時間切れ引き分け）
△キン肉真弓（ウォーズマンの乱入により中断）

得意技としては、「殺人キー・ロック」や「胴締め」など、相手を極める寝技を得意としていました。

ハラボテ・マッスルの影響

ハラボテ・マッスルは、物語の中で重要な役割を担い、キン肉マンたちの成長を見守る存在です。彼の行動は、時に非情に見えることもありますが、その根底には正義感と、超人たちへの愛情が隠されています。彼の存在は、キン肉マンの世界に深みと奥行きを与え、多くのファンを魅了し続けています。

主要な肩書きと声優

ハラボテ・マッスルは、以下の肩書きを持っています。

宇宙超人協会委員長
超人委員会委員長
超人格闘評議会議長
超人オリンピック委員会委員長

また、彼の声を担当した声優は以下の通りです。

北川米彦（テレビアニメ『キン肉マン』）
石森達幸（テレビアニメ『キン肉マン キン肉星王位争奪編』）
佐藤正治（テレビアニメ『キン肉マンII世』、ゲーム『キン肉マン ジェネレーションズ』、『キン肉マン マッスルグランプリMAX』）
乃村健次（ゲーム『キン肉マンII世 ULTIMATE MUSCLE』）
古川登志夫（テレビアニメ『キン肉マン 完璧超人始祖編』）

まとめ

ハラボテ・マッスルは、そのユニークなキャラクターと物語における重要な役割から、多くのファンに愛されているキャラクターです。超人レスラーとしての過去、委員長としての手腕、そしてキン肉マンたちとの奇妙な関係は、物語を彩る上で欠かせない要素となっています。ずる賢い一面を持ちながらも、根は正義超人であるという、その人間味あふれるキャラクターは、今後も多くのファンを魅了し続けることでしょう。

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