完璧超人

完璧超人とは

完璧超人（パーフェクトちょうじん）は、ゆでたまごの漫画『キン肉マン』およびその続編『キン肉マンII世』に登場する、高いエリート意識と圧倒的な実力を誇る超人集団です。彼らは、その存在を神に近いと自負し、他の超人たちを「下等超人」と見下す選民意識を持っています。

完璧超人の概要

完璧超人は、太古の時代に神々が超人たちを粛清しようとした際、慈悲の神（ザ・マン）によってその存続を許された10名の完璧超人始祖を起源とします。そのため、自分たちを神に認められた特別な存在と捉え、他の超人とは一線を画そうとします。彼らは「種に交われば種にあらず」という格言を持ち、他の属性との交流を避け、種としての誇りを重んじます。

完璧超人の本拠地は、聖なる完璧の山（モン＝サン＝パルフェ）の異名を持つ超人墓場です。当初はネプチューン・キングが首領とされていましたが、「完璧超人始祖編」では、彼が先遣部隊に過ぎないことが判明し、真の完璧超人である完璧・無量大数軍が登場します。

完璧超人は、一般の超人よりもはるかに高い超人強度を持ち、完璧主義者である傾向が強いです。彼らは「絶対に負けてはならない」「凶器を使わない」など、厳しい鉄の掟を自らに課し、それを破った場合は死をもって責任を取ります。敗戦が避けられない場合は、自害用のカプセルを飲み込み、敗北を仲間に知らせるという独特の習わしがあります。

しかし、物語が進むにつれて、完璧超人の内部にも心の卑しい者が現れ、ネプチューン・キングの地球支配の野心など、その理想と現実のギャップが露呈していきます。最終的に、『キン肉マンII世』では「下等超人」と蔑んでいた悪魔超人などと手を組み、悪行超人組織d.M.pとして活動するまでに至ります。

完璧超人の構成

完璧超人は、その構成員によっていくつかのグループに分けることができます。

超人閻魔
完璧超人の開祖であり、超人墓場の長。完璧超人の頂点に立つ存在です。

一般の完璧超人
ネプチューン・キングやネプチューンマンなどが含まれます。彼らは、完璧超人の掟を守り、高い戦闘能力を持っていますが、完璧超人始祖や無量大数軍に比べると、その力や地位は劣ります。

完璧・無量大数軍
「キン肉星王位争奪編」後に登場した、選ばれたエリート集団です。彼らは、超人閻魔を護る親衛隊としての役割を持ち、一般の完璧超人よりもさらに高い実力を持っています。また、負けるまで生き続ける宿命を背負っています。

完璧超人始祖
ザ・マンによって選ばれた10人の超人で、完璧超人の起源となる存在です。彼らは、超人墓場から世界を監視しており、その強さは他の完璧超人をはるかに凌駕します。また、「負けたら自害」という掟は適用されず、代わりに自分たち以外の超人が絶滅したら自害するという管理者としてのルールが課せられています。

完璧超人の思想と行動

完璧超人は、その名の通り完璧であることを追求します。彼らは、一切の妥協を許さず、常に最高のパフォーマンスを目指します。また、他の超人たちを見下す一方で、自分たちには非常に厳しい掟を課し、それを遵守することを誇りとしています。

しかし、その厳格な思想は、時に柔軟性を欠き、融通が利かない一面も持ち合わせています。また、その選民意識は、他の超人たちとの間に深い溝を生み、敵対関係を招くこともありました。物語が進むにつれて、完璧超人の内部にも矛盾や葛藤が生じ、彼らの絶対的な存在としてのイメージは崩れていきます。

完璧超人のその後

宇宙超人タッグ・トーナメントにおけるネプチューン・キングの敗北により、完璧超人は没落していきます。『キン肉マンII世』では、かつて蔑んでいた悪魔超人たちと手を組んで悪行を働くようになり、その威厳は失墜します。

しかし、第二部「究極の超人タッグ編」では、ネプチューンマンが再び完璧超人に戻り、完璧超人界の復活を目指します。このように、完璧超人は物語の中で様々な変化を遂げながら、その存在感を示し続けています。

完璧超人の関連事項

聖なる完璧の山（モン＝サン＝パルフェ）
完璧超人の本拠地である超人墓場の別名。北極海付近に存在するとされています。

完璧の塔（トゥール＝パルフェ）
かつて存在した完璧超人の総本山。完璧超人始祖が最初に集まり特訓を行った聖地。後に解体され、その場所にピサの斜塔が建てられました。

サグラダ・ファミリア
完璧超人始祖に関する重要な秘密が隠されている場所。始祖たちは、この場所を荒らさせないために、永遠に完成しない教会を建てさせました。

完璧の巨像（パーフェクト・ジャイアント）
ザ・マンの偉業を称えて建造された巨人像。かつては世界各地に建てられていましたが、現在では破壊され、ロドス島の巨像などがその名残りとされています。

ゴールデンキャッスル
超人墓場から出奔したゴールドマンが地上の超人をまとめ上げるために作った道場。

シルバーキャッスル
ゴールドマンを追って超人墓場から出奔したシルバーマンが開いた道場。

* 許されざる世界樹（アンフォーギブン・ユグドラシル）
超人オリンピックの会場である国立競技場に自生する巨大な樹。太古のカピラリア大災害の際に超人たちを救ったとされる。

補足

漫画やアニメのキャラクターなど、多方面に優れた才能を発揮し、非の打ち所がない者を指して「完璧超人」と表現されることがあります。これは、『キン肉マン』の完璧超人のイメージが、一般的に広まっていることを示しています。

完璧超人は、その高い能力と厳格な思想で、物語に大きな影響を与え、読者に強い印象を与え続けていると言えるでしょう。

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