ハリエット・ブリテン

ハリエット・ブリテン（1822年 - 1897年）は、19世紀に活躍したイギリス出身のプロテスタント・メソジスト婦人宣教師です。彼女は、日本における女子教育の発展に大きく貢献しました。

生い立ちと宣教への志

ブリテンはイギリスで生まれ、幼少期にアメリカ合衆国のニューヨーク市ブルックリン区に移住し、牧師家庭で育ちました。11歳の時に事故で脊椎を損傷し、長期間の療養生活を送りましたが、不屈の精神で回復しました。32歳で米国[[聖公会]]からリベリアへ派遣され伝道活動を行いましたが、健康を害し2年で帰国しました。その後、米国婦人一致外国伝道協会の宣教師として、1872年7月にカルカッタへ派遣され、現地の女性たちへの伝道に尽力しました。

日本での教育活動

日本での女子教育の必要性を痛感していたブリテンは、友人のガスリーが志半ばで亡くなったことをきっかけに、その遺志を継いで日本へ渡ることを決意します。メソジスト・プロテスタント教会の推薦を受け、1880年に来日。同年10月、横浜山手48番にブリテン女学校（現：青山学院横浜英和中学校・高等学校）を設立しました。ジェームス・ハミルトン・バラの協力を得て開校した女学校は、設立当初こそ生徒数は少なかったものの、1881年には20名、1882年には60名と着実に生徒数を増やしていきました。

ブリテン女学校では、キリスト教精神に基づいた教育が行われ、女性たちの知性と道徳心を養うことを目指しました。英語教育にも力が入れられ、国際的な視野を持つ女性の育成にも貢献しました。

その後

1885年、ブリテンは校長の座をマーガレット・ブラウンに譲り、後進の育成に力を注ぎました。その後も、宣教師たちの住居の世話や相談役を務めるなど、日本における宣教活動を支え続けました。1897年、帰国のために乗船しましたが、船中で体調を崩し、サンフランシスコ港へ上陸した翌日に亡くなりました。彼女の日本における教育への貢献は、今もなお青山学院横浜英和中学校・高等学校を通して受け継がれています。

参考文献

* 『横浜開港と宣教師たち』有隣堂、2009年

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