ハルビン東安汽車発動機

ハルビン東安汽車発動機製造有限公司について

ハルビン東安汽車発動機製造有限公司（略称：DAE）は、黒竜江省ハルビン市に本社を構える合弁企業です。この会社は、三菱自動車の中国市場における唯一のトランスミッション製造会社として知られています。三菱自動車が保有株式を売却した後も、DAEは独自性を強め、新たにハイブリッドシステムの開発に力を入れています。

歴史的な背景

DAEは1998年10月19日に設立されました。この設立は、日本、中国、マレーシアの合弁企業によるもので、創立会議と起工式がハルビンの経済技術開発区にて執り行われました。設立から数年後の2000年12月には、初めての4G1型エンジンが生産ラインから出荷されました。次の大きなマイルストーンとして、2005年9月に4G9型エンジンも同様に生産が開始されました。

2008年6月、DAEは三菱自動車とオートマチックトランスミッションのライセンス供与契約で合意し、この契約はハルビンでの調印式によって公式に成立しました。これにより、DAEはオートマチックトランスミッションの生産に関わることになり、2010年4月にはその生産を開始しました。

2019年4月、三菱自動車はDAEの株式を2019年度内に売却する意向を発表しました。この発表以降、DAEはさらなる独自色を強化するための取り組みを開始しました。

2020年には、4G15型を基に開発した4J15T型エンジンが、中国源动力·节能先锋賞を受賞し、その技術力が証明されました。DAEのエンジンやトランスミッションは、現在も多くの車両に搭載され、市場での重要な役割を果たしています。

生産するエンジンについて

DAEではいくつかのモデルのエンジンが生産されています。中でも「D型エンジン」として知られる製品は、以下の車両で使用されています：

• - 長安・CS75 プラス
• - 長安・CS85 クーペ
• - 長安・UNI-K

さらに、4JT型エンジンは三菱製の4G1型エンジンを基に独自に改良したもので、鉄鋳ブロックを使用しています。このエンジンは以下の車両に搭載されています：

• - 潍柴・U70
• - 東風風行・T5

3JT型エンジンは4G1型エンジンから1気筒減らした改良モデルで、同じく鋳鉄製シリンダーブロックが使用されています。

また、4J型エンジン（1.5ℓ、1.6ℓ）は、4G1型エンジンを基にしたモデルで、長安のスターシリーズや睿行シリーズの車両に搭載されています。さらに、4J型エンジン（1.8ℓ、2.0ℓ）は4G9型エンジンを元にしたもので、サーイパー・アリアや長安・スター プラスに搭載されています。

生産するトランスミッション

DAEはまた、いくつかの種類のトランスミッションも生産しています。主な製品には以下があります：

• - M6F1/2/3 6M/T
• - A6F5/7 6A/T
• - A8F40 8A/T

これらのトランスミッションは、さまざまな車両に搭載されることで、スムーズな運転体験を提供しています。

まとめ

ハルビン東安汽車発動機製造有限公司は、その豊富な歴史と技術力を生かし、成長を続ける企業です。三菱自動車との連携を経て、独自のエンジンやトランスミッションの開発に邁進しており、今後の展開にも期待が寄せられています。

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