ハロルド・ベインズ

ハロルド・ダグラス・ベインズの経歴

ハロルド・ダグラス・ベインズは、1959年3月15日にアメリカ合衆国メリーランド州イーストンで誕生しました。幼少期から野球に親しみ、セントミカエル高校では打率.532を記録し、その才能は注目を浴びます。1977年のMLBドラフトでは、シカゴ・ホワイトソックスから全体1位指名を受け、プロの世界へと足を踏み入れました。

シカゴ・ホワイトソックス時代（1980年 - 1989年）

ベインズは1980年の開幕戦でメジャーデビューを果たし、20歳という若さでレギュラーとして出場を果たします。1982年には161試合に出場し、打率.271、25本塁打、105打点という impressiveな成績を収め、翌1983年にはチームの地区優勝に貢献。その後1984年には自己最多となる29本塁打を記録し、この年の長打率はア・リーグ1位でした。また、1985年には打率.309、22本塁打、113打点という自己最高の記録を達成し、初のオールスターに選出されました。

しかし、膝の故障に悩まされるようになり、1987年以降は指名打者としての出場が主になりました。1989年、2対3のトレードでテキサス・レンジャーズへ移籍することになりますが、ベインズの背番号『3』はホワイトソックスによって永久欠番に指定されていました。

3球団所属時代（1989年 - 1995年）

レンジャーズに移籍したベインズは、その後1990年にはオークランド・アスレチックスにトレードされ、同年には自身初のワールドシリーズ出場を果たしますが、相手のシンシナティ・レッズに敗れます。1991年には再びオールスターに選出され、1992年にはアスレチックスの地区優勝にも貢献しました。さらに1993年にボルチモア・オリオールズに移籍し、この時期も高い打率を記録し続けました。

ホワイトソックス復帰と引退（1996年 - 2001年）

1996年には古巣ホワイトソックスに復帰し、再び背番号『3』を付けてプレー。打率.313、22本塁打、95打点を記録し、名実ともに復活を遂げました。その後1997年には再びオリオールズに移籍し、2000年には再度ホワイトソックスに戻ることになります。そして2001年には24試合に出場し、現役を引退することになります。

引退後の活動

引退後のベインズは、2004年からホワイトソックスのベンチコーチを務め、2015年までチームをサポートしました。2005年にはワールドチャンピオンに輝くなど、コーチとしても成功を収めます。その後、2019年にはベテランズ委員会によってアメリカ野球殿堂に選出され、その功績が評価されました。

選手としての特徴

指名打者としての出場試合1652はMLB記録であり、通算384本塁打を打つなど、その成績はトップクラス。特に満塁本塁打においても13本の記録を持つことから、勝負強さが際立っています。また「静かな男」というニックネームが示す通り、彼は無口であると同時に、球場には誰よりも早く到着して練習に励む姿勢が印象的でした。

野球殿堂入り

ベインズが2007年に野球殿堂入りの候補者資格を得るも、初年度の投票で得票率5.3%と低迷。その後も投票で殿堂入り基準には達しなかったものの、2019年には見事に殿堂入りを果たしました。

ベインズは、選手としての業績のみならず、彼の人柄や人望でも多くの人々に愛されてきた選手でした。

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