ハワード・ジョンソン

ハワード・マイケル・ジョンソンのキャリア

ハワード・マイケル・ジョンソン（Howard Michael Johnson）は、1960年11月29日にフロリダ州クリアウォーターで生まれた元プロ野球選手で、主に三塁手、遊撃手、外野手として活躍した。右投両打の選手で、愛称は「HO JO」。

プロ入りとタイガース時代

クリアウォーター高校では投手を務め、1978年のMLBドラフトでニューヨーク・ヤンキースから指名されたが、大学進学の可能性を示唆し入団を見送る。翌年の追加ドラフトでデトロイト・タイガースに1巡目で選ばれ、契約後は内野手に転向した。1981年にはAA級バーミングハム・バロンズで22本塁打を放ち、翌1982年4月14日にメジャーデビューを果たす。しかし、打率.188と不振に終わり、5月にはマイナーに降格。8月にはメジャーに復帰し、9月には打率.405を記録した。

1983年は再び不振となり5月にマイナー降格。1984年は116試合出場で12本塁打を記録、チームはワールドシリーズで優勝を果たす。

メッツ時代

1984年オフにニューヨーク・メッツに移籍。1985年は三塁手レイ・ナイトとのポジション争いを繰り広げ、さらに1986年には新人ケビン・ミッチェルとも三塁手の座を争った。故障もあって出場試合数は88にとどまったが、10本塁打と結果を残した。

特に1986年7月22日のシンシナティ・レッズ戦では、延長戦での乱闘後、ジョンソンが3ランホームランを放ち、試合を決定づけた。この年はワールドシリーズでも活躍し、自己2度目のワールドシリーズリングを獲得。

1987年には157試合に出場し、打率.265ながら36本塁打、99打点、32盗塁を記録。これによりチームメイトのダリル・ストロベリーとともに「30-30 Club」に名を連ね、史上初となる同一チーム内での2名の30-30達成を実現した。

その後1988年、1989年と成績には波があったが、1991年には38本塁打と30盗塁で通算3度目の30-30を達成し、ナ・リーグの本塁打王および打点王に輝く。

後のキャリア

1992年からアウトフィールダーに専念したが、この頃から打撃成績に陰りが見え始めた。1994年にはコロラド・ロッキーズと契約するもMLBストライキの影響で打撃成績は.211にとどまり、解雇される。

その後、1995年にシカゴ・カブスと契約したが、再び不振となりシーズン中に解雇。この後はマイナーリーグのコーチとしてキャリアを続け、2007年にはメッツの一塁ベースコーチに就任。その後、打撃コーチも務め、2014年からはシアトル・マリナーズで打撃コーチを担当した。

コルクバット疑惑

1987年には急成長を遂げた背景に、コルクを詰めたバットの使用疑惑が持ち上がった。ヒューストン・アストロズの監督がジョンソンのバットを回収し、X線検査の結果「クロ」とされたが、公式に証明されることはなかった。この件は単なる疑惑にとどまった。

戦績のまとめ

ジョンソンは3度の30-30達成や、2度のスラッガー賞受賞を果たし、波乱のキャリアを持ちながらも、アメリカの野球界に名を残す選手の一人となりました。

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