バイソン・スミス

バイソン・スミス：アメリカン・パワーハウスの軌跡

バイソン・スミス(1973年9月24日-2011年11月22日)は、アメリカ合衆国出身のプロレスラーとして、日本、特にプロレスリング・ノアにおいて大きな足跡を残した人物です。188cm、124kgの恵まれた体格を生かしたパワフルなファイトスタイルと、数々の名勝負で日本のプロレスファンを魅了しました。

インディー団体からノアへ

1998年4月12日、カリフォルニア州でプロレスデビューを果たしたバイソンは、APW、UPW、WLW、PWIなど、アメリカ西海岸のインディー団体で経験を積み重ねました。プエルトリコでの活動を経て、2001年8月、プロレスリング・ノアに初来日。以降、ノアの常連外国人レスラーとして、その存在感を増していきます。

ノアでの活躍とGHC王座への挑戦

ノアでは外国人チームKAOSの一員として活躍。2003年には、当時GHCヘビー級王者だった小橋建太に挑戦。小橋の豪腕ラリアットの前に敗れはしたものの、20分を超える激闘を繰り広げ、その実力を日本のファンに知らしめました。その後も、アメリカではPWIヘビー級王座の防衛戦などをこなしつつ、日本では齋藤彰俊率いるダーク・エージェントと共闘するなど、多岐にわたる活動を展開しました。

2007年、4年ぶりにGHCヘビー級王座への挑戦。前哨戦では若手レスラーとのハンディキャップマッチを圧倒的な強さで制し、タイトルマッチへの期待感を高めました。しかし、三沢光晴とのタイトルマッチでは、三沢の必殺技である後頭部への胴田貫を喰らい、王座奪取はなりませんでした。同年11月には、齋藤彰俊とのタッグでGHCタッグ王座に挑戦するも、惜しくも敗北を喫しました。

GHCタッグ王座戴冠と晩年

2008年、ノア史上最大規模のタッグリーグ戦「グローバル・タッグ・リーグ戦」に齋藤彰俊と組んで参戦。見事初代優勝を果たし、勢いに乗った二人は、GHCタッグ王座に挑戦。丸藤正道・杉浦貴組との激闘の末、バイソンの得意技である雪崩式バイソン・テニエルで丸藤からピンフォールを奪い、ノア参戦7年目にして念願のGHCタッグ王座を戴冠しました。

2009年には、GHCタッグ選手権試合で三沢光晴と対戦。この試合は、三沢光晴の最後の試合となりました。2010年には、キース・ウォーカーとタッグを組み、GHCタッグ王座を再獲得。そのパワフルな姿は、多くのファンに深い印象を与えました。しかし、2011年11月22日、心不全のため、プエルトリコにて38歳という若さで急逝しました。その死は、プロレス界に大きな衝撃を与えました。彼はノアの「グローバル・リーグ戦」に参加した数日後に亡くなりました。

バイソン・スミスのレガシー

バイソン・スミスは、アメリカン・パワーハウスとして、数々の名勝負を繰り広げ、日本のプロレス界に貢献しました。彼の残した功績は、多くのファンに記憶され、語り継がれることでしょう。彼の急逝はプロレス界にとって大きな損失でしたが、彼の残したレガシーは、これからも多くのプロレスラーたちに受け継がれていくことでしょう。

得意技

バイソン・スミスは、その巨体とパワーを活かした多彩な技を駆使しました。

バイソン・テニエル: 足掛け式のフェイスバスター。AJスタイルズのスタイルズクラッシュと類似した技です。
バイソン・ボム: 雪崩式アイアンクロー・スラム。
ショルダー・アタック: 巨体からは想像できない跳躍力を生かした、様々なバリエーションを持つショルダーアタック。
桶狭間: 齋藤彰俊とのツープラトン技。

タイトル歴

プロレスリング・ノア GHCタッグ王座（パートナー：齋藤彰俊、キース・ウォーカー）
プロレスリング・ノア グローバル・タッグ・リーグ戦 優勝（パートナー：齋藤彰俊）
PWI PWIヘビー級王座
PWI PWIインターヘビー級王座
* APW APWタッグ王座

入場テーマ

アイアン・メイデンの『Rime Of The Ancient Mariner』を使用。

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