雪崩式

雪崩式プロレス技の解説

雪崩式（なだれしき）は、プロレスにおける多彩な技の一つであり、特にコーナーポストを起点としたダイナミックな攻撃スタイルです。技をかける側がコーナーポストに登り、相手もろともマット上へ飛び降り、強烈なインパクトを与えることが特長です。この技から派生した名称には、雪崩式ブレーンバスターや雪崩式バックドロップがあり、英語では「アバランシュ」という接頭語が使用されます。

雪崩式の歴史と導入

雪崩式技の起源は、プロレスラーのスコット・アーウィンによって発展させられました。彼は、1980年に「スーパープレックス」という名称でこの技を広め、そのアイディアは当時のプロレス界に新たな風をもたらしました。アーウィンは、覆面レスラーの「スーパー・デストロイヤー」としても知られる存在でした。この技は、日本のプロレス界においても1981年、阿修羅・原がアメリカ・ルイジアナ地区で体験したことで持ち込まれました。原は国際プロレス閉幕直前にこの技を公開練習で披露し、観客に強い印象を残しました。

特に実戦で初めてこの技を使用したのは、木村健悟であると言われています。彼は1981年4月17日に藤波辰巳とのシングルマッチで、原の公開練習の資料を参考にしつつ無理に試みましたが、結果的にその技が失敗に終わりました。このことからも、雪崩式技をマスターすることには相当な練習が必要であることが伺えます。

技の展開と多様性

現在、雪崩式はさまざまな技に進化しており、スープレックスやバックドロップなどの投げ技のみにとどまらず、フランケンシュタイナーのような丸め込み技にまで広がりを見せています。この技術はしばしばフィニッシュホールドとして用いられ、試合のクライマックスを飾る重要なアクションになります。ただ、かけられる側との協力が不可欠であるため、技を繰り出すタイミングや状況を誤ると、リアリティを欠いた印象を与えかねません。技を使うレスラーには、高度なセンスとタイミングが求められます。

また、雪崩式の発展型として断崖式も存在し、これもまた技の多様性を示している一例となっています。

主なバリエーションとレスラー

雪崩式技には多種多様なバリエーションがあり、使用される選手も様々です。以下に主な技や使用レスラーを示します。

スープレックス系

• - フロント・スープレックス - リック・スタイナー
• - ダブルアーム・スープレックス - 越中詩郎、三沢光晴
• - ジャーマン・[[スープレックス]] - スパイダー・ジャーマン・[[スープレックス]]としても知られる

投げ技系

• - パワーボム - クリス・ベノワ、高岩竜一
• - ツームストーン・パイルドライバー - クリス・ベノワ、大谷晋二郎も体験
• - タイガー・ドライバー - 三沢光晴に多く見られ、特に「タイガー・ドライバー2001」として知られています。
• - ブレーンバスター - その他の派生技も含む
• - 垂直落下式ブレーンバスター - 獣神サンダー・ライガー、金丸義信
• - フランケンシュタイナー - ジュニアヘビー級レスラーに多く見受けられる技
• - DDT - 橋本真也

関節技やその他の技

• - 腕ひしぎ逆十字固め - ケンドー・カシン
• - ドラゴンスクリュー - 武藤敬司
• - ダイヤモンド・カッター - 小島聡、黒田哲広

このように、雪崩式技はプロレス界において多様な進展を遂げており、各レスラーには独自の解釈と適用がなされています。技の正確な実行は、観客に強い印象を与えるだけでなく、選手自身の技術力をも証明するものとなります。

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