バクシーシ山下

バクシーシ山下

バクシーシ山下（本名：山下浩司）は、日本のAV監督であり、文筆家としても活動しています。彼の名はヒンディー語で「おめぐみを」という意味を持つ「バクシーシ」に由来し、元々はV&Rプランニングに所属していましたが、現在はフリーで活動しています。

来歴

山下は岡山県邑久郡（現在の瀬戸内市）で1967年に生まれました。東海大学工学部を卒業した後、彼はAV業界に足を踏み入れました。大学生時代にテレクラでティッシュ配りをしていた際に、スカウトマンに誘われAV男優のアルバイトを始めます。彼は最初に長髪でしたが、安達かおるとの撮影のために短くカットしました。その後、カンパニー松尾の勧めでV&Rプランニングに入社し、安達かおるのもとで助監督としての経験を積みました。

彼の監督デビュー作は衝撃的なレイプテーマの作品『女犯』であり、これは安達から与えられた指示に基づき制作されました。この作品は好評を博し、その後の『女犯2』では強姦に関する表現が物議を醸し、フェミニズム団体からの抗議を受けることになります。これに対して山下は、演技であり監督としての表現技術を公言し、議論を呼び起こしました。参加した討論では、演技のリアルさが評価される一方で、攻撃的な表現への批判も根強く残りました。

山下はまた、社会をテーマにしたAV作品も制作し、「社会派AV監督」という異名を持ちます。1996年にV&Rプランニングを退社した後は、フリーで活躍し続け、ハマジムやナチュラルハイなどのスタジオで数多くの作品を手掛けてきました。また、彼は監督という肩書きよりも「構成・編集」としてクレジットされることを好み、「面白い人間を撮影しているだけ」と語っています。

代表作には、前述の「女犯」シリーズや社会的メッセージを込めた「ボディコン労働者階級」、さらには刺激的な「激犯」などがあります。

著書

山下は文筆家としても活動しており、著作には次のような作品があります。

• - セックス障害者たち AV監督バクシーシ山下全撮影記録（太田出版、1995年）
• - 私も女優にしてください（編、太田出版、1997年）
• - 『ひとり暮らし』の女たち お泊りルポ（太田出版、2003年）
• - ひとはみな、ハダカになる。（理論社、2007年）

映画・テレビ出演

また、映画やテレビでも活躍しており、代表的な作品には以下があります。

• - 映画『全裸のランチ』（2008年）
• - ドキュメンタリー『VHSテープを巻き戻せ!』（2013年）
• - テレビ番組『ノンフェイクション』演出（2019年、2022年、2023年）

バクシーシ山下は、独自の視点と表現で日本のAV業界に多大な影響を与えてきた監督であり、今後の作品にも期待が寄せられています。

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